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2004年06月04日(金) 22時17分

「元気な女性多くなったのか」 佐世保事件で井上防災相朝日新聞

 井上防災担当相は4日午前の閣議後の記者会見で、長崎県佐世保市で小学6年生の女児が同級生の女児にカッターナイフで切られて死亡した事件について「元気な女性が多くなってきたということですかな」などと語った。これに対して細田官房長官は「誤解される発言。訂正すべきだ」と求めたが、井上防災相は「真意が伝わっていない」などとして、訂正や撤回には応じない考えを示した。与野党からは軽率な発言との批判が出ており、今後も尾を引きそうだ。

 井上防災相は、事件について自らの感想を語る形で「(加害者は)女の子だからね。これは従来の考え方をある意味で多少覆すことじゃないですか。男がむちゃやって、なんかしでかす、ということはかつてはあったかもわからんが、女の子がやったというのは初めてじゃないですか。今までありましたかね。最近、男、女の差がなくなってきたんだね。元気な女性が多くなってきたということですかな、総じて。どこの社会も」などと発言した。

 この後、発言が問題視されたことから、改めて会見を開き、「たまたま事件に女性が出てきたから、一般論として言っただけ。男女の差と事件とは関係ない」などと釈明した。そのうえで「(発言は)不適切じゃない。訂正しない」と述べ、訂正や撤回はしない考えを強調した。

 これに対して細田官房長官は4日夕の記者会見で「真意はともかく、誤解されやすい内容で、問題だ。訂正すべきだと思っている」と述べ、訂正するよう井上防災相に注意したことを明らかにした。

 しかし井上防災相はこの後、記者団に、細田長官と十分に意思疎通が出来ていないなどと説明。「私は間違った発言を言ったとは思っていない。長官には『迷惑をかけた』と話した」と述べ、発言の訂正には応じない考えを繰り返した。

 井上防災相の一連の発言について、小泉首相は4日夜、「誤解されないように、発言は慎重にしないといけない。大臣だから。(発言の趣旨は)これは長崎事件と関係ないでしょう。事件に結びつけない方がいいですよね」と記者団に語った。(06/04 20:44)

http://www.asahi.com/politics/update/0604/005.html