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2004年06月03日(木) 03時04分

三菱自また欠陥隠し 5年以降ほぼ全車種 16万台リコールへ ヤミ修理も産経新聞

 三菱自動車の岡崎洋一郎会長兼社長は二日、記者会見を開き、「ランサー」「ミラージュ」「ギャラン」「パジェロ」「デリカ」など十七車種に三十件の欠陥があり、このうち二十六件約十六万四千台について近く国土交通省にリコールを届け出ることを明らかにした。同社は平成十二年の「クレーム隠し問題」の際、当時の運輸省の指導を受けて、隠していたリコール事例すべてを公表したはずだったのが、これらの欠陥はその後も隠蔽(いんぺい)され続けてきた。
 今回欠陥が発覚したのは当時三菱自動車が販売していた主力車種のほとんど。警察がパトカーとして使用している「シグマ」計千四十台も含まれている。一般消費者の安全に直結する乗用車の欠陥についての隠蔽体質も明るみに出たことで、再建中の三菱自動車本体の経営への影響を懸念する見方も広がっている。
 三菱側はクレーム隠し問題が発覚した際、十年から十二年にかけて三年分の不具合情報を国交省に報告したが、大型自動車のハブ欠陥問題に絡む虚偽報告で国交省から警告書を受け取ったことなどから、今年四月から同社のコンピューターに残っている五年十二月にまでさかのぼってデータを調査していた。
 その結果、五年以降、欠陥を認識しながら、リコールせずに販売店を通じて内密に修理する違法なヤミ改修(指示改修)を九十二件実施していたことが発覚。
 そのうち三十件については、リコールの必要があるのにヤミ改修のままで放置され、「クレーム隠し」が行われていたことが分かった。
 このうち四件についてはその後、国交省にリコールを届け出ており、残る二十六件国内十五万六千四百三十三台、海外七千二百七十四台について、今月四日から順次、リコールを届け出ることを明らかにした。リコールに必要な費用は約二十五億円とみられ、リコール台数については今後、さらに増える可能性がある。
 同社は過去三年にさかのぼって社内データを調べたところ、この三十件の欠陥による死亡事故や物損事故は発生していないとしている。
 また、リコールに準ずる改善対策も、四件の欠陥について約六万台で実施する。(産経新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040603-00000000-san-soci