悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年06月02日(水) 22時23分

<三菱自動車>約17万台対象のリコール隠し26件明らかに毎日新聞

 三菱自動車(本社・東京都港区、岡崎洋一郎社長)が長年にわたり乗用車の部品についてリコール(回収・無償修理)を回避するため大量の欠陥を隠していたことが2日、明らかになった。欠陥は計26件に上る。00年に顧客からのクレーム情報を隠したとして道路運送車両法違反で警視庁に摘発される前から判明していたが、会社ぐるみで隠ぺいを続けていた。同社は近く対象となる約17万台について国土交通省にリコールを届け出る。

 同省は同法違反(届け出義務違反)容疑などでの告発も検討する。ハブやクラッチなど大型車の部品だけでなく、乗用車でも欠陥隠しが発覚したことで、同社の体質が改めて問われそうだ。

 国交省や関係者によると、欠陥は燃料漏れやエンジン部品の焼き付き、パイプの腐食など多岐にわたり、93年5月から97年9月まで、違法なヤミ改修によって欠陥を隠ぺいしていた。

 対象の車両は「パジェロ」「デリカ」「ランサー」「ギャラン」など、いずれも同社の主力の乗用車と軽自動車。欠陥による死傷など重大事故は起きていないという。

 三菱自をめぐっては、00年7月に内部告発情報により旧運輸省が立ち入り監査し、顧客からのクレーム情報を更衣室のロッカーなどに隠していたことが発覚。隠ぺいは77年から継続していたが、同省の告発を受けた警視庁が約2年間で1万件余りの情報を隠したとして、道路運送車両法違反容疑(虚偽報告など)で品質保証担当の元副社長ら社員9人を01年2月に書類送検し、4人が罰金刑の略式命令を受けた。この際、同社は組織改革や再発防止対策を打ち出していた。

 今回、三菱ふそうトラック・バス(昨年1月、三菱自から分社)のハブ破損による大型車のタイヤ脱落事件で、国交省は「00年にも処罰され、安全第一の自動車メーカーとしてあってはならない行為」として三菱ふそうと三菱自の両社に警告書を出して安全対策強化を求めた。これを受けて三菱自が社内の不具合情報などを洗い直した結果、今回の大量の欠陥隠しが分かった。【武田良敬】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040603-00000089-mai-soci