悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年06月02日(水) 22時04分

<日本IBM>社内ネットで社員の健康管理毎日新聞

 日本IBMは、社内のコンピューターネットワークを通じて社員の健康管理と生活習慣の改善を促すシステムを開発、成人病のなかでも過労死などの原因となる「動脈硬化」の予防を支援するシステムの運用を、約3万人の全社員を対象に始めた。同社は昨年、300人規模でこのシステムを実験したところ、35%の社員の高血圧の症状が改善し、専門医などで構成する産業衛生学会からも大きな関心が寄せられた。日本IBMは社内運用が軌道に乗れば、数万人の社員を抱える大企業向けの健康管理用にシステムの事業化も検討する。

 このシステムは、定期健康診断で(1)高血圧(2)高血糖(3)高コレステロール——のいずれかに「注意判定」があった社員全員に電子メールで通知。社員は看護師と面談して「食生活」や「運動時間」などについて約80項目から五つ以上選んで3カ月間改善の取り組みを続ける。定期的にメールで各項目の達成度をチェックするシートが送信され、対象社員はそれに記入して返信し、成績が悪かったり返信が遅れた場合は担当看護師に通報される仕組みだ。

 最大の特徴は、やりとりのほとんどがメールで済むため、少ない人数で社員の生活習慣の改善状況を一括管理できること。日本IBMは「2万〜3万人規模の企業でも、十数人の医師と看護師で対応が可能」という。

 期間中、対象者には「順調ですか」「がんばってください」など応援や叱咤(しった)激励のメッセージが届けられる。開発に携わった金子多香子医学博士は「実験段階で予想以上の効果があった。メールでの頻繁なやり取りを通じて『がんばった』という充足感が得られ、継続的な健康管理につながる効果があるのでは」と話している。【野原大輔】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040603-00000093-mai-bus_all