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2004年06月02日(水) 02時56分

<小6女児殺害>同級生女児にカッターで切られ 佐世保毎日新聞

 1日午後0時45分ごろ、長崎県佐世保市東大久保町、市立大久保小学校(出崎睿子(えいこ)校長、児童数187人)から「6年生の女児が首から出血している」と119番があった。消防署員と佐世保署員が駆けつけたところ、毎日新聞佐世保支局長、御手洗恭二さん(45)の長女怜美(さとみ)さん(12)が校舎3階の「学習ルーム」で首など数カ所を切られ、既に死亡していた。同級生の女児(11)がカッターナイフで切りつけたと認めた。佐世保署は女児を補導し、佐世保児童相談所に通告した。小学校内で児童による殺害事件は極めて異例。

 佐世保署によると、女児は怜美さんを呼び出して切りつけたことを認め「すまないことをした」と涙ぐんでいるという。しかし、動機や呼び出した際の言葉などについては分かっていない。同署は6年生全員(38人)から事情聴取。怜美さんと女児は仲が良かったとされるが、30日の運動会で口論していたという目撃情報もあり、詳しく状況を調べている。

 司法解剖の結果、死因は首を切られたことによる失血死だった。首の後ろにも複数の傷が確認され、手の甲には防御した際にできたとみられる傷もあった。

 同署や市教委などによると、2人は4時間目の授業を受け、同0時35分ごろに給食の「いただきます」のあいさつをする際、担任教諭が2人がいないことに気付いた。ちょうどそのころ、女児が手に血をつけて校舎3階の6年生の教室に戻ってきたという。担任がただしたところ、女児は「自分の血じゃない。もう一人は学習ルームにいる」と話し、担任が同じ3階にある学習ルームに行ったところ、怜美さんが倒れているのを確認。一緒にいた教頭が消防に通報した。

 救急隊員は0時52分、学習ルームに到着し、入り口付近で倒れている怜美さんの意識の有無を確認したが、既に心停止状態だったため、病院へ運ばなかったという。カッターナイフは女児の持ち物で、学習ルームで見つかった。

 市教委によると、0時15分から同55分まで給食の時間だった。「学習ルーム」は広さ約60平方メートルで、習熟度別学習や総合的な学習の時間など多目的に利用されるという。

 同小は午後の授業を中止し、1〜5年生を同1時20分に集団下校させた。また、午後5時過ぎ、学校を訪れた父母を校内の会議室に呼び入れ、職員が事情を説明した。

 大久保小は全学年1クラス。市役所の南西約500メートルの市中心部の高台にあり、周辺は住宅地。

  ◇「触法少年」の処遇

 14歳未満は刑罰の対象にはならない。刑事法に触れる行為をした場合、警察は「触法少年」として補導し、即日、児童相談所に通告する。児相は(1)児童自立支援施設や情緒障害児短期治療施設への入所などを決める(2)家庭裁判所に送致する(重大な事案などの場合)——のどちらかを選ぶ。

 家裁は送致を受けた場合、「観護措置」を決めて少年鑑別所に送り、通常は4週間、行動観察をする。この結果や心理状態などの調査を踏まえて審判を開き、児童自立支援施設入所などの保護処分を決定する。刑事罰の対象となる14歳以上と違い、少年院などに送られることはなく、矯正よりも福祉に重きを置いた処遇を受けるのが特徴だ。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040602-00000157-mai-soci