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2004年05月30日(日) 10時30分

Winnyの衝撃(4) デジタル技術の攻防 激増する違法コピー京都新聞

ウィニーなどのファイル共有ソフトの使用状況を映し出す画面。右側は、利用者のIPアドレスを示す(ネットアーク提供)    「Winny(ウィニー)を使えば、写真で証拠が残ります」。学内でウィニー利用中の端末を即座に特定するセキュリティーソフトを使って、遠隔操作で画面を撮影する。京都産業大(京都市北区)は今春、ウィニーを「悪意の有無にかかわらず、著作権法違反に加担する」として利用自粛を求めるガイドラインを施行し、利用した学生数人に注意を与えた。
 ■防御いたちごっこ
 コンピュータソフトウェア著作権協会の2003年の調査によると、違法ファイルの取り込み(ダウンロード)は、映像で4200万件、音楽では1億1000万件と推定される。不正利用した個人を特定し、1万3000通以上の注意メールを送信するなど、対策に躍起だ。日本レコード協会も大学など44校に改善を求めている。
 これらを背景に、新たなネットビジネスも誕生し、開発と防御の攻防が激しさを増す。ウィニーへの防御ソフトを販売する「ネットエージェント」(東京都)には大学などからの依頼が相次ぐ。杉浦隆幸社長(29)は「ウィニーの暗号は2週間で解読した。だが、今後はさらに解読や検知が困難なソフトが出るだろう。防御とのいたちごっこが繰り返される」とみる。
 また、「ネットアーク」(東京都)は、独自に開発した暗号解読技術を基に、依頼主のネットワークを監視し、ファイル交換を行った端末を特定するサービスを昨年10月から手掛けている。同社は「社員が社内ネットを使って著作権を侵害した場合、企業が訴えられることも十分考えられる。ファイル共有ソフトを介したウィルスも10種類を超えており、危機管理は課題だ。需要は期待できる」という。国内のファイル交換の実態も把握しているといい、「利用者数は(ウィニー開発者の)逮捕前と変わらない。ファイル共有ソフトを使う人はなくならない」。
 大ヒットした「ロード・オブ・ザ・リング」を配給した日本ヘラルド映画(東京都)によると、シリーズ3部作すべてがウィニーによってネットに流出した。「このままでは、映画はネットでただで見るもの、という考えが定着しかねない」と危機感を感じている。そのうえで「ブロードバンド環境が整っているのに、業界のネットへの対応が追いついていないことも問題」と指摘する。
 ■共有ソフト逆手に
 新たな試みもある。映画会社の松竹(東京都)は昨年11月、NTTコミュニケーションズと提携し、若手タレントのオリジナル映像の無料配信を始めた。映像は暗号化された状態で利用者に届けられ、ファイル共有ソフトでコピーが流れても、視聴するには、同社から暗号を解く「公開かぎ」を手に入れる必要がある。これまでのダウンロード数は、コピー利用も含めて約80万件に達する。「例えば、こうしたシステムを有料化するなどして、ビジネスの仕組みをつくり、適正に利用すれば、ファイル共有ソフトもネット収入につながるのでは」と話す。対策は「防御」一方ではない。
 【情報セキュリティー産業】 コンピューターソフトウェア著作権協会の2003年の調査によると、ファイル共有ソフトの利用経験者は186万人。ウイルス対策やセキュリティーシステムの構築などの需要が拡大し、情報処理振興事業協会は、ネットセキュリティー関連の国内市場は01年度の2900億円から、06年度には1兆300億円になると予測している。(京都新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040530-00000003-kyt-l26