2004年05月25日(火) 21時07分

文春の報道めぐり男性上告　連続リンチ殺人事件で（共同通信）

　岐阜県など３府県で起きた連続リンチ殺人事件で、強盗殺人罪などに問われた事件当時１８歳の男性（２８）が、実名に似た仮名の報道でプライバシーを侵害されたとして、文芸春秋に１００万円の損害賠償を求めた訴訟で、男性は２５日、最高裁に上告した。
　１２日の名古屋高裁差し戻し控訴審で、高裁は記事の公益性を認め、男性側の請求を退ける判決を言い渡した。
　男性側代理人は「重大事件を犯した少年なら何を書かれても仕方がないと受けとめられ、個人の尊厳を規定した憲法に反する」などとしている。
　１審と差し戻し前の２審は文春に３０万円の支払いを命じたが、最高裁が破棄、差し戻していた。
　男性は仲間と共謀して大阪、愛知、岐阜の３府県で計４人を殺害したなどとして起訴された。週刊文春は１９９７年７月実名に似た仮名を使い、非行歴などを報じた。（共同通信）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040525-00000234-kyodo-soci