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2004年05月22日(土) 00時00分

五年以内にスタートの裁判員法が成立した。殺人や傷害致死など… 東京新聞


 五年以内にスタートの裁判員法が成立した。殺人や傷害致死など、重大刑事裁判の審理に国民が参加できることになった▼だが、この画期的な司法改革にいまひとつ国民の関心が盛り上がらない。どうやらこれが、権利というより義務であるという側面が強調されすぎたせいかもしれない。とかく国民の義務ばかり強調したがる昨今の政治潮流もある。法案作りの過程でも、参加した裁判員の守秘義務や罰則の中身ばかりが議論されて敬遠されたか▼十五年ほど前、米国勤務になったとたんに、外国人なのに居住地の裁判所から陪審員登録の書類が届いて面食らったことがある。よくある間違いだと後でわかるが、米国映画には裁判ものも多いし、法廷や議会のテレビ中継の視聴率も高い。コモンロー(慣習法)の伝統で、法や制度づくりに市民の参加意識が強いからだろう▼仲裁裁判という面白い制度もあった。アービトレーター(仲裁者)というその道のベテランが、商取引など時間の制約があるトラブルを即決で裁定する。日本でいう「世間知」が尊重されている社会だということがよくわかった。今度の裁判員制度もそんなイメージでとらえれば理解を得やすいのでは▼テレビ草創期の六〇年代、佐分利信、仲谷昇、河内桃子主演の『判決』という法廷ドラマがあって啓発された記憶がある。最近でも、キムタク主演の検事ドラマが検察官志望者を増やしたという話だ▼政府も年金PR失敗の埋め合わせに、裁判員ドラマでも作ったら? 検事役は江角マキコさんを推薦する。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/hissen/20040522/col_____hissen__000.shtml