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オウム真理教の元幹部らに拉致されて死亡した目黒公証役場元事務長の長男、仮谷実さん（４４）が１７日、元事務長監禁致死事件などで起訴された教団元幹部の井上嘉浩被告（３４）と東京・小菅の東京拘置所で接見した。２８日に控訴審判決がある井上被告は「生きているのは申し訳ない。しかし、両親のために生きていかねばならない気持ちもあります」と、揺れる心中を語ったという。
仮谷さんが井上被告に接見したのは、今年１月末に続いて２回目。井上被告は「今は死ぬことも生きることも自分で決められない。（教団の事件で）亡くなった方が感じた恐怖が少しずつわかるようになった。本当に生きたかっただろう、その悲しさ、悔しさがわかった気がする」などと話した。感情がこみ上げ、「自分ではどうしようもない」と言葉を詰まらせる場面もあったという。
井上被告は死刑を求刑されたが、００年６月の一審・東京地裁の判決は無期懲役だった。二審では、その量刑が維持されるかどうかが焦点になっている。
(05/18 09:48)