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2004年05月18日(火) 15時04分

<東京ゼネラル>逮捕の社長 「みせかけ残高」繰り返す毎日新聞

 商品先物取引大手「東京ゼネラル」(本社・福岡市)の顧客資産をめぐる虚偽報告事件で、逮捕された同社社長、飯田克己容疑者(65)が、顧客資産を保管する口座の残高不足を補うため、銀行から一時的に金を借り入れ、残高が十分にあるようにみせかけていたことが分かった。国の検査後はすぐに借入金を返済する「みせかけ残高」と呼ばれる方法で、飯田容疑者はその後、借り入れが困難になったため、残高証明書を偽造する手口に変更したとみられる。

 商品取引所法は、業者に顧客から預かった資産を会社の資産と分離し、一定割合を保管することを義務付けている。関係者によると、同社は99年10月から、顧客と会社の資産を明確に分離せず、不動産投資に流用していた。このため、00年ごろから、顧客資産を保管する複数の口座のうち、残高が二百数十万円しかない口座もあったという。

 飯田容疑者は、監督官庁の農林水産省や経済産業省の検査が近づいてくると、こうした口座の残高不足分を補うため、銀行から一時的に多額の現金を借り入れ、両省の検査官らに顧客資産を規定通りに保管しているように見せかけていたという。金は検査が終わるとすぐに返済していた。

 しかし、不明朗な不動産投資などが目立ち始めると、金融機関が同社への融資を控えるようになった。飯田容疑者は「これでは不足分が埋まらない。何とかしろ」などと、元役員の向野忠洋(むくのただひろ)容疑者(60)らに虚偽報告を指示し、向野容疑者らが残高証明書の偽造を思いついたという。東京地検特捜部の調べでは、残高証明書は、パソコンソフトで書式を模倣したり、数字をコピーして切り張りして偽造されていた。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040518-00001074-mai-soci