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2004年05月16日(日) 00時00分

健康食品買い上げ調査朝日新聞・

  ダイエットや強壮の効果をうたった「健康食品」による健康被害が相次ぐ中、県は小売店に並ぶ健康食品を購入し、食品として摂取すればかえって危険を及ぼす恐れのある医薬品成分が入ってないかを抜き打ち検査する「買い上げ調査」に今年度から乗り出す。今後5年間、毎年10件ずつの商品を県の機関で検査する計画で、担当課は「肝機能障害などの重大な被害を未然に防ぐためにも、不良品の発見と排除に努めたい」としている。

  3月に策定された県の「食の安全・安心アクションプラン」に盛り込まれた「健康食品の安全対策」の一環。国の全国規模の調査とは別に、独自に取り組む。

  薬事法は、承認や許可のないまま医薬品を製造・販売することを禁じている。健康食品であるにもかかわらず、医薬品に使われる成分が入っていたり、薬効があるように表示・広告したりすると違反となる。

  医務薬務課によると、買い上げ調査の対象はダイエット用と強壮用の健康食品。薬事監視員の資格を持つ県職員が県内各地の薬局やドラッグストアなどで市販されている健康食品を購入し、甲賀町にある薬業技術振興センターに持ち込む。

  センターは、勃起(ぼっき)不全治療薬「バイアグラ」の成分「クエン酸シルデナフィル」や、食欲抑制剤の成分「フェンフルラミン」など、健康食品に含まれていると、肝臓などに障害を及ぼす恐れのある医薬品成分が含まれていないか検査する。

  これらが検出され、「無承認無許可医薬品」と確認されれば、薬事法違反で製造・販売元へ自主回収などを求める。

  今年は秋ごろまでに検査結果を公表する予定。インターネットの販売サイトも買い取り調査の対象にするか、検討している。

  県消費生活センターによると、健康食品を巡る苦情は02年度、計160件あり、うち16件は下痢などの被害相談だったという。

  中国製「やせ薬」によって4人が死亡するなど健康被害が社会問題化したため、厚生労働省は03年秋、脱法ドラッグを含んだ健康食品の買い上げ調査を実施。今年4月末、強壮効果をうたった8品目から医薬品成分を検出、都道府県を通じて自主回収するよう指導したと発表した。この秋も同様の調査をするという。

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http://mytown.asahi.com/shiga/news02.asp?kiji=4011