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2004年05月14日(金) 20時11分

警官かたる「おれおれ詐欺」−−すでに12件、総額2950万円 /神戸毎日新聞

 ◇大切な家族のコミュニケーション
 警官をかたり「夫が交通事故を起こした」などと示談金を振り込ませる新手の「おれおれ詐欺」が県内で今年1月以降、12件も相次いだ。被害総額は約2590万円に上る。県警は13日、注意を呼びかけるチラシを作製し、県老人クラブ連合会と県連合婦人会に配布した。警官が電話で示談を持ちかけることは有り得ないが、これまでの県警の調べや被害者の証言で、巧妙な「だまし」の手口が明らかになった。【稲垣淳、熊谷豪、小川昌宏】
 ◇県警、チラシ作製 老人会などに配布
 「警察の者です。ご主人が車で事故をされました」。4月15日昼前、姫路市の主婦宅に電話があった。さらに「夫」が電話口に出てきて「すまない」と泣きついた。次に「事故の相手」が出て、示談金336万円の内訳を詳細に説明。主婦は言われるままに金を振り込んでしまった。主婦は「数字が細かく、冷静な説明に説得力があった」と話しているという。
 東灘区の主婦が100万円を取られた事件では、「大阪府警の者」を名乗る男が「銀行に着いた時と振り込んだ後に携帯電話に連絡を」と指示。切迫した状況を演出した。実はこの主婦の夫は仕事で車を運転することはなく「落ち着いて考えたら有り得ない。手慣れた雰囲気で本物と信じてしまった」と悔やむ。
 「おれおれ詐欺」は被害が報道されるようになった後も増加し続け、誘拐事件を装うなど次々と新しい手口が登場する。県内では今年1〜4月で未遂を含め99件、被害額は約8330万円。全国では3月末までに2809件、約21億円に上るという。
 県警は、「警官」の氏名、所属、電話番号を確認▽すぐに警察署に届ける▽絶対に現金は振り込まない——などと注意を呼びかけている。
 ◇模倣犯増えているのでは
 福島章・上智大名誉教授(犯罪心理学)の話 大きく報道され、成功率は下がっているはずだが、逆に模倣犯が増えているのでは。家族愛のすき間に付け込んだ犯罪で、日ごろのコミュニケーションを密にすることが大切だ。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040514-00000001-mai-l28