2004年05月11日(火) 20時11分

霊視商法の旧明覚寺、摘発から９年…残された位はい、供養法会　／和歌山（毎日新聞）

　◇金剛峯寺、引き取り手なく
　高野山真言宗総本山金剛峯寺は、９年前に霊視商法で摘発された旧明覚寺（当時・高野町）に残された位はいの整理を終え、１０日、奥の院で引き取り手のない位はいの供養法会を営んだ。
　明覚寺は、奥の院近くの民有地に寺院を建立、霊能力僧を装って信者から高額の供養料をだまし取ったとして９５年、当時の門主らが詐欺容疑で愛知県警に逮捕された。寺はその後休眠状態になったが、「高野山奥之院」を名乗っていたことなどから「誤解を招く」として９８年１１月、金剛峯寺が土地や施設を買収。本堂の地下などに残されていた信者らの位はいなどの整理を進めていた。
　位はいは約２万２０００基。全員に通知をし、１６０基を返却、１７７７基は「続けて預かってほしい」との希望があり、今後も山内９寺院が分割してまつる。しかし、１０９基は「お焚（た）き上げ」（焼却）を希望し、約２万基分は回答がなかった。無回答分は、新しい位はい１基にまとめて金剛峯寺でまつる。【上鶴弘志】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040511-00000006-mai-l30