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2004年05月11日(火) 03時04分

<三菱自動車>改良型ハブ、虚偽報告の疑い 製造実態なし毎日新聞

 三菱自動車(三菱ふそうトラック・バスに03年1月分社)製大型車のタイヤ脱落事件で、三菱側が「強度を上げた」と説明していた改良型ハブ「´D(ディーダッシュ)型」について、実在しなかった疑いがあることが、神奈川県警など捜査当局の調べで分かった。

 三菱側は3月のリコールまで国土交通省に「ハブの破断によるタイヤ脱落事故はD型31件、´D型7件」などと報告。ビルフリート・ポート社長ら三菱ふそう幹部が出席したリコール発表時の記者会見でも、A〜F型のハブの図や製造期間などを示したA4判1枚の資料を配布していた。

 資料には94年10月製造開始とする改良型の´D型も記載されていた。三菱側は、´D型は車軸にかかる重量を示す軸重をD型の6.0トンから6.5トンに増やすとともに、´D型以降のF型までのハブはD型よりも金属材料の鋳鉄の強度を約20%上げたなどと説明した。

 しかし、当局が押収資料を分析し三菱関係者から事情聴取した結果、´D型は実際には製造しておらず、大型車に装着されていないことが分かった。虚偽の報告をした疑いがあるとみて注目している。

 道路運送車両法違反(虚偽報告)容疑で逮捕された三菱自元副社長で三菱ふそう前会長の宇佐美隆容疑者(63)は3月末、毎日新聞社の取材に対し「´D型を使った車はない。D型と´D型はイコール」と´D型が実在しないことを認めた。

 さらに宇佐美前会長は「D型を開発していた最中(92年6月)にB型で(初めてのハブ破損によるタイヤ)脱落事故が起きて設計を見直した。設計上、´D型というのがあるが、材料強度的にはD型で設計要求を満たしていたから、現実的にはイコールなんですよ」などと発表資料を示しながら釈明した。

 国交省担当者は「三菱側からは、ハブの対応軸重をアップさせるのに対応して生産段階で品質の管理基準を厳しく変更したもの、との一応の説明を受けている。詳しい事実解明は捜査を見守る」としている。

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 国交省担当者は「三菱側からは、ハブの対応軸重をアップさせるのに対応して生産段階で品質不良の管理基準を厳しく変更したもの、との一応の説明を受けている。詳しい事実解明は捜査を見守る」としている。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040511-00000166-mai-soci