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2004年05月10日(月) 03時10分

三菱自、「スリーダイヤに傷」と人命軽視の対策会議読売新聞

 三菱自動車製大型車の欠陥を巡る事件で、国土交通省への虚偽報告決定にあたって、非公式に開かれた「(T)対策本部会議」の席上、元常務の花輪亮男(あきお)容疑者(63)らが「リコールは費用がかかる」「スリーダイヤ(三菱)のブランドにも傷がつく」などと発言していたことが9日、神奈川県警の調べでわかった。

 当時、副社長だった宇佐美隆容疑者(63)もこうした発言を踏まえ国交省への欠陥隠しを了承したとされ、県警は「安全」よりも企業イメージや企業利益を優先した組織ぐるみの隠ぺい工作だったとみて調べている。

 これまでの調べによると、会議は、横浜の母子死傷事故1週間後の2002年1月17日から翌2月11日までに計4回開かれ、役員、部長、グループ長クラスなど12、3人が出席した。

 初回は、出張で不在だった宇佐美容疑者に代わり、当時、社内組織「三菱ふそうトラック・バスカンパニー」の企画・管理本部長だった堀道夫・三菱ふそう会長の発案で招集。2月1日の国交省への虚偽報告までの間に計2回開催された。

 会議時間はいずれも1回あたり数十分程度で、まとめ役を務めた花輪容疑者と元執行役員の越川忠容疑者(61)ら役員クラスが主に発言した。

 この時点で既に、三菱自製の大型車で約20件のハブの破損事故が発生し、0・1—0・75ミリの摩耗でも7件のタイヤ脱落があったことがわかっており、花輪、越川両容疑者らは「リコールは費用がかかる」「ブランドにも傷がつく」などと危機意識を強め、「このままでは(横浜事故で)刑事責任も問われかねない」などと発言。最終的に「コストの面も考えて(ハブの摩耗が)0・8ミリ以上を交換の対象にしよう」と提案し、宇佐美容疑者もその場でこれを了承したとされる。

 これを受け、元品質統括部長・望月進(54)と元品質情報部長・柿沼彰(54)の両容疑者が2月1日、国交省に出向き、「摩耗0・8ミリ以上のハブを交換すれば事故の再発を防止できる」などと虚偽の報告をした疑いが持たれている。

 捜査当局の調べに対し、複数の出席者がこうした経緯を供述しているという。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040510-00000301-yom-soci