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2004年05月04日(火) 19時03分

<宿泊拒否問題>ホテルが5日閉館 熊本・南小国町毎日新聞

 ハンセン病療養所入所者に対する宿泊拒否問題の舞台となった熊本県南小国町の「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」が、4日の宿泊を最後に閉館する。経営するアイスター(東京)は「元患者に対する最大かつ最善の謝罪」としているが、元患者からは「謝罪の方法として適切でない」との批判も相次いだ。元患者らにとって納得できる謝罪を得られないまま、事件の舞台は姿を消す。

 アイスターは、熊本県が営業停止方針を打ち出そうとした2月16日、廃業方針をホテル従業員に説明。3月12日の会見で5月の大型連休明けに廃業し、解体することを表明した。

 しかし、菊池恵楓(けいふう)園入所者自治会の太田明会長らは「啓発すべきところを勝手に幕を引くのは、根本的な問題解決にはつながらない。それでは傷は癒えない」と指摘。全国ハンセン病療養所入所者協議会の神(こう)美知宏事務局長も「差別問題の本質が分かっていない」と反発していた。

 同ホテルは83年に営業を開始し、収容人員は110人。従業員は約40人。宿泊拒否問題の発覚以降、旅行代理店の仲介が減り、宿泊客数も減少傾向にあったという。地元の黒川温泉観光旅館協同組合は昨年12月、組合の信用を損ねたとして除名した。

 ホテルによると、4日は大型連休の最後とあって満室。5日朝に宿泊客を送り出した後、荷物整理など解体の準備に入るという。津行由道支配人は「特別なコメントはない。(宿泊拒否は県の責任という)考えは変わっていない」と話した。【石川淳一】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040505-00000023-mai-soci