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2004年05月01日(土) 21時02分

[残涙]宿泊拒否事件の問い/10 廃業 処分方針は覆さず /熊本毎日新聞

 「ハンセン病回復者に対する最大かつ最善の謝罪と思っている」。2月16日朝、アイスターの江口忠雄社長は、アイレディース宮殿黒川温泉ホテル(南小国町)の従業員に廃業を表明した。
 同じころ、県はホテルの営業停止処分に向け最終協議を進めていた。処分は4日間といったんは決まった。そこに飛び込んだ予期せぬ一報。「廃業? 本気でそんなことを言ってるの?」。県の担当者は耳を疑った。営業停止への対抗策として機先を制されたのか。いら立ちと同時に動揺が覆った。「廃業するホテルに営業停止か……」
 もともと、損害賠償などの法的手段が取られることは織り込み済みだった。検討に時間を要したのは、弁護士らとも協議し、「石橋をたたいて渡る」(県幹部)作業をしていたからだ。しかし廃業は想定外だった。
 協議は難航し、夜遅くにもつれ込んだ。結論は強気の姿勢が勝った。「廃業を表明しているが、県に廃業届が出たわけではない。ここで断念すれば、相手の策に乗ることになる」。方針が変えられることはなかった。県は17日、営業停止の方針を発表した。結論は「3日間」だった。
 一方、菊池恵楓園。「それが謝罪の姿勢か。これじゃ責任逃れだ」。太田明自治会長は、廃業で一方的に幕引きされることへの反感が募った。「ホテルが廃業しても、傷は癒えない」——。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040501-00000003-mai-l43