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2004年04月30日(金) 21時07分

おのおの方…「オレオレ」に御用心 県内の被害総額、1億円超える /熊本毎日新聞

 ◇詐欺の手口巧妙化、若者にも被害拡大
 親族などを装って金融機関の口座を指定して送金させる「オレオレ詐欺」で、県内の被害金額の合計が1億円を突破した。日を追うごとに被害件数も増加。手口も巧妙化しており、最近では20代の若者が被害に遭うケースも出てくるなど被害拡大は止まらない。【高橋克哉】
 県警捜査2課によると、県内初の「オレオレ詐欺」は昨年2月に発生。今月26日現在の発生件数は165件、うち実際に送金して被害に遭ったのが77件で、この被害の合計金額が1億円を突破した。
 また、昨年1年間の発生件数が85件に対して、今年は今月26日までで既に80件に上り、今年に入って頻発化している。
 詐欺の手口も変化している。当初は遠方に住む子や孫になりすまし、「交通事故で示談金を支払わなければならない」などとうそを言い、お年寄りらからだまし取る手口が主流だった。
 それが子や孫以外の親族などを装い、借金や女性問題を理由に送金を迫る例が出てきたことで、中高年から若者にまで被害が拡大しているという。
 犯人側の演出も巧みになってきた。「孫」や「子」は電話口で泣きじゃくり、共犯者が交通事故の相手や債権者役として登場するなど、電話を通じて状況の「緊迫感」を出して信じ込ませるケースも見られるという。
 また、今年増えたのが警察官を装って電話をかけてくるケースだ。「当事者同士の示談の仲介をしており、解決のために至急送金をしてほしい」などと言ってくるという。もちろん警察ではこのような業務をしていない。今年の被害件数のうち約半分がこの事例で、だまされる確率も高い。
 さらに最近では犯人側が個人情報を調べた上で、具体的な子や孫、配偶者の名前を正確に言ってくる例が出てきている。この場合「自分から子や孫の名前を言わない」というこれまでの「オレオレ詐欺」の予防策が通用しない。
 県警では「いまのところ自己防衛が詐欺被害から自分を守る最大の予防策」とし、(1)家族について「交通事故」「借金がある」などの連絡が入った(2)他県の銀行、口座に早急な振り込み依頼があった——などの場合は、「まず『オレオレ詐欺』を疑ってほしい」と話す。
 また、「今後は警察官の他にも、社会的信用のある立場の人間を装って電話をかけてくるケースも考えられる」といい、送金依頼があったら必ず本人、もしくは本人に近い人に連絡して再確認する▽被害拡大を防ぐため、最寄りの警察に通報を——などと呼びかけている。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040430-00000001-mai-l43