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2004年04月27日(火) 03時08分

ネット掲示板書き込みで警視庁、脅迫容疑で強制捜査読売新聞

 インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に3月27日、「中国大使館を爆破する」と書き込まれたいたずらに対し、警視庁公安部が脅迫容疑で、通信記録を差し押さえるなどの強制捜査に乗り出していることが分かった。

 インターネット上のいたずら書きに、テロ対策を担当する公安部が捜査に乗り出したのは初めて。3月11日のスペイン列車爆破テロ以降、国内ではテロをほのめかすいたずら書きやいたずら電話が相次ぎ、その都度、警察官が駆けつける騒ぎになっている。

 公安部は「単なるいたずらでは済まされない」として、今後も、同様のケースには厳しい姿勢で臨む方針。

 調べによると、「2ちゃんねる」に書き込まれたのは、3月27日午後3時半ごろ。「明日日曜日、中国大使館を爆破します!」との内容で、同24日に、尖閣諸島に中国人7人が上陸する事件があったため、公安部は、これに反感を抱いた者のいたずらとみている。

 掲示板を見た人から通報を受けた警視庁は同28日、東京・港区の中国大使館付近の警戒警備にあたった。

 結局、何も起きなかったが、公安部と麻布署は「悪質ないたずら」として脅迫の疑いで捜査を開始。「2ちゃんねる」の管理人に情報提供を求めて、発信者が使ったプロバイダーを割り出し、差し押さえ令状を取って、通信記録を差し押さえた。

 その後の調べで、発信者は、札幌市の電器店に設置されたブロードバンドの体験キャンペーン用の端末から爆破予告を書き込んでいたことが判明。公安部は、この電器店から任意提出を受けた防犯ビデオを解析するなどして、発信者の特定を進めている。

 インターネット上のいたずら書きを巡っては、「2ちゃんねる」に2002年11月に大手私鉄の電車を爆破すると書き込んだとして、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターが2003年3月、当時24歳の無職の男を威力業務妨害容疑で逮捕したケースがある。

 「2ちゃんねる」は趣味、教育、時事問題など様々な話題を網羅する国内最大のインターネット掲示板群。東京都内の男性が1人で管理しており、1日に数百万件のアクセス数があると言われる。ただ、匿名で書き込めるシステムを悪用して、犯罪の予告をしたり、特定の個人を中傷したりする内容も少なくない。

 2000年の西鉄高速バス乗っ取り事件の際には、犯人の少年が直前に犯罪予告ととれるようなメッセージを書き込んだ。最近では4月22日に「大阪の小学生殺す」と書き込まれたのを受け、大阪府内の一部の小学校が集団下校を行い、大阪府警も脅迫事件とみて捜査を始めた。

 しかし、ネット掲示板に書き込みをした人物を探り当てる手がかりの通信記録(ログ)には保存義務がないため、捜査当局が差し押さえるまでに消去されてしまっていることも多い。

 このため、法務省は、捜査当局がプロバイダーなどに対して、最大90日間のログの保存を求めることができるとする刑事訴訟法の改正案を今国会に提出している。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040427-00000101-yom-soci