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2004年04月26日(月) 11時33分

「安い卵価」、次々にやみ増羽 追跡 丹波町の鳥インフルエンザ京都新聞

最新設備の整った大手養鶏場の選卵場。低卵価が続く現状でも数千万円の投資は欠かせない(京都府瑞穂町)    昨年暮れ、東京で開かれた日本養鶏協会の会合。史上最低を更新しかねない鶏卵卸売価格(卵価)に、協会副会長だった浅田農産の浅田肇会長=3月死去=が危機感をあらわにした。「低卵価の原因は生産過剰。わしの所は20、30万羽減らした。みんなも自分の問題だと思ってくれ」
 ところが浅田会長の船井農場が、飼育する鶏を京都府への登録数より5万羽も増やしていたことが、感染発覚後に分かった。副会長のルール違反を聞かされても、他の養鶏農家は驚かなかった。「一体、どの業者が、何羽飼っているのか。だれも知らない」という。
 農林水産省は1974年から、卵価安定を目的に養鶏農家の飼育羽数を管理する計画生産制をとった。しかし、勝手に羽数を増やす「やみ増羽」が横行し、制度は有名無実になっていった。京都府養鶏協議会の中澤廣司会長は「浅田農産ぐらいならまし。大手の中には100万羽以上増やしてる業者もある」と明かす。
 今年の初値。卵価はついにキロあたり85円と、戦後最安値を記録した。「原因は過剰生産。エサ代や人件費を考えると170円が最低ラインなのに…」と全農京都鶏卵販売所(京都市中京区)の井上雅晴所長は困惑を隠さない。
 「本当はだれも増やしたくないんですよ」。舞鶴市の養鶏会社社長山元勉さん(60)がため息をついた。「鶏の数を増やせば増やすほど卵価が下がり、自分の首を絞めるのはみんな分かってる」
 それでも増やすのは、設備投資に迫られ、投資コストを吸収するには、大規模化しかない業界の流れがあるからだという。山元社長は「大手スーパーとの取引では、わずかなひびや血液の混じった卵でも取引停止になる。消費者の手に渡る前に察知するには1台数千万円を投入しても、ひび卵や血卵検知器の導入が欠かせない」と説明する。
 羽数枠登録による計画生産は今月廃止が決まった。今後は生産者が自主的に生産調整に取り組む。だが廃止を見越し、すでに大量に増羽した業者もある。
 全農鶏卵販売所の井上所長は「相場の動きはまったく読めない」と話す。「今後スーパー相手に安い卵を大量に売り込む超大手と、価格競争すれば絶対に負ける。卵価に振り回されない道を探らなくては」。府内の養鶏農家がつぶやいた。
 浅田会長は、数千万羽規模の大手養鶏企業の攻勢の前に、生産抑制よりも消費拡大に力を入れていたという。
 (京都新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040426-00000015-kyt-l26