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2004年04月25日(日) 03時03分

車輪脱落事故で三菱ふそう前会長を聴取、証拠隠滅容疑も朝日新聞

 三菱自動車製の大型車で車輪脱落事故が多発した事件で、捜査当局は24日、同社から商用車部門を引き継いで分社化した三菱ふそうトラック・バスの宇佐美隆前会長(16日辞任)から事情聴取を始めた模様だ。三菱自動車当時からの大型車部門の最高責任者として、事故にどう対処してきたかなど幅広く聴いたとみられる。新たに当時の同社上層部による証拠隠滅容疑も浮上し、自身の関与についても宇佐美前会長に説明を求めたとみられる。

 証拠隠滅された疑いが浮上しているのは、02年1月に起きた母子死傷事故後に三菱自動車が設置した調査班「フロントハブ強度検証ワーキンググループ(WG)」の議事録。今年3月、国土交通省に提出された。

 捜査当局がこの時の調査を検証したところ、通常なら必ずあるはずの結論部分が議事録に盛り込まれていないことがわかった。捜査当局は、当時の同社上層部が意図的に結論部分を欠落させた可能性があるとみて慎重に調べを進めている。

 関係者によると、調査班は当時の常務兼開発本部長をトップに、02年7月までに計10回の検討会を開いた。このころ、同社側は再三、報告を求める国交省に「整備不良による摩耗で亀裂が生じ、ハブの破断につながった」とする従来の主張を繰り返し、議事録を提出しなかった。しかし、三菱ふそうは今年3月、一転してハブの強度不足を認め、リコールを申し出るとともにこの議事録を国交省に提出した。

 調査班は、ハブ破損の原因が整備不良で、製造者責任はないことを実証しようと設置された。しかし、サンプル調査では整備不良による摩耗の有無にかかわらず、調査したハブの3割で亀裂が見つかった。死傷事故で破断した「D型」ハブの実車実験結果も「構造上、亀裂を生じる力がかかる」との内容だった。この結果、当初の意図とは逆にD型ハブの欠陥を確認する形になったという。

 国交省幹部は「議事録を見ても実験結果の数値やグラフは豊富だが、議論の過程や結論が全く分からない。メンバー以外には理解されたくないという作為を感じる。どうして整備不良が原因と言い切れるのか、理解に苦しむ」と話している。

 三菱自動車製大型車のハブ破断事故は92年以降57件発生し、51件で車輪が外れた。

 母子死傷事故をめぐっては、神奈川県警と横浜地検が捜査している。同県警は本社の元部長級幹部を含む数人を業務上過失致死傷容疑で立件する方針を固めている。国交省はリコール(無償回収・修理)を回避するために同省に対して適切な報告を怠った道路運送車両法違反(虚偽報告)容疑で三菱側を刑事告発する方針だ。

 宇佐美前会長は、死傷事故を予見させる事故として捜査当局が重視している広島での高速バスの車輪脱落事故が起きた99年6月当時は、分社前の三菱自動車の常務取締役で、トラック・バス部門の副統括本部長でもあった。調査班が設置されていた時期は副社長で、大型車部門の最高責任者だった。(04/25 03:03)

http://www.asahi.com/national/update/0425/003.html