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2004年04月22日(木) 03時09分

三菱車欠陥、当時の常務がハブでない「他の原因」指示読売新聞

 三菱ふそうトラック・バス(昨年1月に三菱自動車から分社)の欠陥車問題で、リコール担当だった当時の常務が、車軸周辺部品「ハブ」の約3割に亀裂が見つかって強度不足を疑った社内調査班に対し、他の要因で見解をまとめるよう文書で指示していたことがわかった。

 捜査当局は今年1月の捜索で「指示文書」を押収、三菱側がリコールを避けようとしたとみて調べを進めている。

 この常務は、大型車部門の当時の開発本部長で、リコールの必要性を判断する立場にあった。2002年1月に横浜市で起きた母子死傷事故を受け、社内調査班「強度検証ワーキング」が設けられると責任者になり、国土交通省との連絡役も務めていた。大型車部門が分社した際に退任している。

 調査班は、横浜市の事故後に自主点検に乗り出し、回収したハブから約480個を抽出して精密検査を行った。この結果、同年3月、約3割に破断の原因となる肉眼では見えない小さな亀裂(ヘアクラック)が生じているとの分析をまとめた。

 調査班のメンバーは当時、ヘアクラックが発生した原因について、「ハブの強度不足」を疑ったが、元常務は国交省に対して「整備不良」という説明を変えなかった。

 翌4月、埼玉県内でダンプカーの前輪ハブが破断、横浜の事故と同様にタイヤの脱落事故が起きた。

 ハブ表面の摩耗量が少なく、「整備不良による摩耗で破断が起こる」とする三菱側の見解では説明がつかなかったが、元常務は国交省に対し「ダンプは最大積載量の2・5倍積んでいた」「過積載やスピードの出し過ぎが原因で、ハブに構造上の欠陥はない」などと説明、「事故は特異事例」と報告した。ヘアクラックに関する検証結果は示されなかった。

 国交省関係者によると、元常務はこの報告をした後の5月、調査班の設計、品質保証部門などの各グループ長(課長級)に「指示文書」を出した。強度不足との見方を否定、ヘアクラックの発生原因に関する解析結果の見直しを求める内容で、担当者らは指示に沿って検証結果の見直しを進めたという。

 結局、元常務は7月になって、埼玉の事故の検討結果について国交省に報告したが、事故車がアルミホイールを装着していたことを挙げ、アルミと鉄でハブ表面の摩耗量に格差が出ると説明した。

 この報告後に調査班は解散され、ヘアクラックに関する検査データは社内で埋もれ、国交省に報告されることはなかった。

 元常務は、読売新聞の取材に対し「何も言えない」としている。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040422-00000101-yom-soci