悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年04月21日(水) 00時00分

コンピューターウイルス相談急増 対策後手の中小企業信濃毎日新聞

 県内企業から県中小企業情報センター(長野市)に寄せられるコンピューターウイルスの相談件数が急増している。新型ウイルスの世界的な流行が原因とみられるが、中小企業では対策ソフトの更新などが追い付かず、対応は手薄になりがち。対策コストと感染による経営リスクとの板挟みに苦しんでいるようだ。大型連休を終えて各社が一斉に業務を再開するGW明けに被害が拡大する恐れがあり、同センターは一層の警戒を呼びかけている。

 ウイルスに関する相談は昨年までは平均して一週間に五件程度だったが、三月末から急増。「ネットスカイ」と呼ばれるウイルスが流行した時期と一致しており、多い日で一日約三十件に達した。四月は落ち着いてきたが、週十—二十件という水準が続いている。

 長野市の精密機器メーカーは三月、ウイルス感染が原因とみられる障害が起きて会社に来た電子メールが開けなくなった。「怪しい添付ファイルは開かないようにしていたが、対策ソフトの更新を怠っていたため、ファイルを開けてしまったらしい」と同社。

 センターによると、ウイルスの侵入を警告する対策ソフトを導入していても、この会社のように最新のウイルスに対応するよう更新していないケースが目立つという。中には感染に気づかず、取引先のコンピューターにウイルスを感染させてしまい、取引を止められたケースもあるという。

 ウイルス対策の徹底には、コンピュータの管理を専門業者に委託する手法もあるが、「管理全般の委託には月三十—五十万円かかる」(上田市内の管理会社)といい、中小企業にとって負担は小さくない。

 同センターは「ウイルスを拡大させれば会社の信用にかかわる。対策ソフトを更新してほしい」と呼びかけている。

http://www.shinmai.co.jp/news/2004/04/21/009.htm