悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年04月16日(金) 06時28分

BSE対策事業で産地偽装、6億4千万円詐取の疑い朝日新聞

 大阪府食肉事業協同組合連合会(府肉連)の役員らが、国の牛海綿状脳症(BSE)対策事業で573トンに上る対象外牛肉を買い取らせて約6億4000万円をだまし取っていた疑いが強まり、大阪府警捜査2課は、16日に詐欺容疑で強制捜査に乗り出す。府肉連副会長で大手食肉会社グループを統括する浅田満氏(65)ら幹部約10人を捜査対象とし、容疑が固まれば逮捕する。

 関係者によると、浅田副会長らは01年12月、府肉連が加盟業者から集めた肉の中に、買い上げ制度の対象になっていない輸入牛肉や加工肉が含まれているのに、すべてを国産牛肉と偽装。上部団体の全国食肉事業協同組合連合会(全肉連)に対し、573トンの買い上げを申請し、約6億4000万円をだまし取った疑いがもたれている。

 加盟業者の中には浅田副会長が実質的に経営を統括している大手食肉会社「ハンナン」を中核とするハンナングループの業者も含まれていた。

 農水省は01年9月に国内でBSE感染牛が見つかって消費が落ち込んだことから、全頭検査の導入前に解体された国産牛肉の在庫を業界団体を通じて事実上国が買い取る制度を創設。同年12月に買い取った肉の焼却処分事業を始めた。02年1月に雪印食品(02年4月解散)が輸入肉を国産牛肉に偽装した事件が発覚したため、買い取って保管していた肉の全量検査を実施した。しかし、今回問題となった肉は全量検査が決まる前に手続きを終えて大阪府内の施設などでほとんどが焼却処分されていた。

 直接的な「物証」が残っていないため、府警は、取引先の伝票や帳簿を調べるなど慎重に裏付けを進めてきた。

(04/16 06:28)

http://www.asahi.com/national/update/0416/004.html