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2004年04月09日(金) 16時08分

輸入漢方薬の製造物責任認定、3336万円の賠償命令読売新聞

 輸入漢方薬の副作用で腎機能障害を起こしたとして、愛知県内の40歳代の主婦が、医薬品輸入販売会社「カーヤ」(大阪府吹田市)を相手取り、総額6024万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、名古屋地裁であった。

 黒岩已敏裁判長は製造物責任法(PL法)上の欠陥があったことを認め、同社に3336万円の支払いを命じた。原告側代理人によると、医薬品に製造物責任を認めた判決は全国初という。

 判決によると、主婦は、冷え性に効果があるとして、同社が中国・天津の工場から輸入販売した医療用漢方製剤「天津当帰四逆加呉茱萸生姜湯(てんしんとうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)エキス顆粒(かりゅう)KM医療用(KM—38)」を1995年7月から約2年間、医師の処方で服用したが、97年12月、慢性腎不全と診断され、その後、人工透析を受けるようになった。

 黒岩裁判長は「薬は有毒成分を含んでおり、漢方薬として使用した場合、腎障害が発症することはわかっていた。他の成分に切り替えることも可能だった」と、PL法上の責任を認定。原告の腎障害は「薬を長期間服用したことによると推認できる」とした。

 カーヤ総務担当者は判決について、「裁判の結果は尊重すべきだと考えているが、判決内容については現時点ではコメントできない」としている。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040409-00000307-yom-soci