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2004年04月06日(火) 05時38分

<タイヤ脱落事故>三菱自、解析データ示さず 国の検査に毎日新聞

 三菱自動車(昨年1月、三菱ふそうトラック・バスに分社)が製造した大型車の部品「ハブ」が破損しタイヤ脱落が多発した問題で、同社は02年1月の横浜の母子死傷事故後、国土交通省の立ち入り検査で追及された際、生データを示しただけで設計ミスを疑わせる解析データは見せていなかったことが分かった。同社側は「データは当時報告しているはず」と記者会見で反論していた。ところが重要な解析データに関しては、今年3月のリコール表明の際に初めて同省に提出したことが改めて判明。同省は意図的な情報隠しがあった疑いを強め、6日にも経緯を公表する。

 報告の経緯について、三菱ふそう側と国交省側で意見が異なっていたため、同省が改めて調べていた。それによると、02年6月末に同省が抜き打ちの立ち入り検査を実施した際、検査官が各種データを要求したところ、同社は6000個に及ぶ回収ハブの生データを提示し、「ハブの破損は整備不良によるもの」などと主張していた。

 ところがこの時には、横浜の事故直後の02年3〜6月に同社が実施したハブ抽出検査結果などの詳しい解析データは報告していなかった。この解析データは480個について磁気検査したところ、30%から微細な亀裂が見つかったというもので「整備不良による摩耗が亀裂、破損の原因」という同社の主張とは異なり、ハブの摩耗の有無に関係なく満遍なく亀裂が発生していたことを示していた。当時の技術幹部が「摩耗と亀裂の間に因果関係がないのではないか」と疑問点を記したメモもあった。そのメモも最近になって同省に提出したことが分かった。【武田良敬】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040406-00000136-mai-soci