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2004年04月06日(火) 20時37分

スダチ残留農薬検出 知事、公表の遅れを謝罪−−「食の安全」へ課題 /徳島毎日新聞

 JAあなん(阿南市)の組合員農家が生産したスダチから、基準値を超える残留農薬が検出された問題で、県は5日、JA関係者を交えた対策会議を開くなど、対応に追われた。検出は通常の食生活で健康に影響を及ぼすレベルではないが、JAの公表が結果判明から1週間後と遅れたうえ、県も権限がないことを理由に積極対応を控えた。県は、4月から食品の安全性を所管する「食の安全・安心企画員室」を設けたが、趣旨は生かされず、課題を残す結果となった。【植松晃一】
 JA全農とくしまや県の説明によると、プロシミドン(薬剤名・スミレックス)が検出されたのは、3月17日のサンプル検査での1戸。続いて24日にも1戸から検出され、29日までに、使用した27戸のうち、22戸のスダチから確認された。このため、JA側は31日から、回収に乗り出した。出荷先の市場はもちろん、スーパーや量販店などに連絡し、回収を急いだ。一方、公表が遅れたことについて、JA側は「対策に追われた」と釈明している。
 県には、3月26日に一報が、29日には全戸調査の結果ももたらされ、JA側に公表を急ぐよう求めた。それでも、県による発表はなく、回収が進められる一方で、消費者が食べ続ける結果となった。この点について、県農林水産部は「今回の検査は生産者が自分で費用負担して行った自主検査。行政機関の検査であれば、(回収命令などの)行政処分は可能だったのだが」と説明する。
 しかし、飯泉嘉門知事は5日の記者会見で、(全戸の結果が判明した3月)29日の段階で公表することを検討すべきだった。消費者の安全が一番に来なかった点は残念で、おわびしたい」と述べた。
 ◇出荷前検査の徹底など確認
 県庁では、井内潔・JA全農とくしま県本部長らJA関係者らも出席して対策会議が急きょ開かれた。出荷済み商品の回収に努める▽出荷前検査の徹底▽基準値を上回っている商品の不出荷▽農薬使用の当面見合わせ、の4点——を確認した。
 県側からは、洗浄など残留農薬値を下げる方法を検討する方針とともに、出荷停止に伴う農家経営対策を検討する考えも示された。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040406-00000001-mai-l36