2004年04月01日(木) 20時00分

オレオレ詐欺被害者に返還　中信、早期連絡で158万円（京都新聞）

　京都中央信用金庫は、「オレオレ詐欺」に使われた同金庫の口座から振込金が引き出される前に必要な手続きがとられた場合、裁判をせずに被害者に金を返還する方針を決めた。速やかな連絡や口座名義人の同意などが条件だが、すでに３月１６日と３０日に合わせて１５８万円を高齢の被害者に返還した。
　被害急増のオレオレ詐欺では、口座に残った金を取り戻す際、多くの金融機関が被害者に返還請求訴訟などの法的手段を求めるが、高齢で訴訟に踏み切れず泣き寝入りするケースが大半。中信は、振込金が口座に残っている場合、名義人の同意を得て口座を解約、振込金を保護する。
　２件の返還先は、昨年９月に「お孫さんが交通事故を起こした」との電話で示談金１００万円を振り込んだ愛知県の女性(80)と、１０月に同様の電話で６８万円を振り込んだ千葉県の男性(75)。どちらも今年２月に京都府警が逮捕した口座屋が絡んでいた。
　中信は「名義人に訴えられるリスクがないとはいえないが、被害救済の観点から返還を決めた。詐欺に遭ったと気付いたら引き出される前にすぐ連絡を」としている。（京都新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040401-00000068-kyt-l26