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2004年03月30日(火) 00時00分

目でみる経済 東京新聞

 「IC(集積回路)タグ」(電子荷札)が、用途を急速に広げている。小さなタグにさまざまな情報を記憶させ、短時間の電波のやり取りで情報交換が可能。偽造防止のため紙幣に埋め込む構想もあり、世界的な普及も近い。

 ICタグは、データを保存する半導体部分のICチップと、データ送信のための薄型アンテナを組み合わせている。安価で情報の記憶が一回だけのタイプと、何回も情報が記憶できるタイプの二種類がある。バーコードのように、いちいち読み取り装置を当てる必要がない。

 野菜など生鮮食料品の情報を店頭の端末機で表示する実験が重ねられている。端末にかざすと、生産者の顔まで表示される。消費者が生産から小売りまでの履歴を知ることで「食の安全」につながると期待されている。

 紙幣へ埋め込みが期待されているのは、日立製作所の極小タイプ。〇・四ミリ角と米粒より小さい。紙幣のID番号を記憶させれば「究極の偽札防止策になる」(同社)。

 JR貨物はコンテナにタグを張り、集積場での仕分け作業で、フォークリフトに取り付けた画面で格納場所を表示するシステムを導入した。NECなどは駐輪場管理への応用を発案。入退場の回数や時間をデータセンターで管理し、時間課金で料金を請求する。

 矢野経済研究所は、本年度の国内生産枚数を千四百五十万枚と見込み、二〇一〇年度は一気に十二億千四百万枚と爆発的な伸びを予測している。ただ何回も記憶できるタイプは千円前後と高額。一層の普及にはコスト低減がカギを握っている。 

  (栗原淳)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20040330/mng_____kei_____005.shtml