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2004年03月29日(月) 00時00分

ヤミ金はがき、大手装い勧誘朝日新聞・

  大手消費者金融などの広告を装って、ヤミ金融業者の電話番号を掲載した勧誘のはがきが、県内の多重債務者らに送りつけられる例が相次いでいる。見慣れた図柄やキャッチコピーで、警戒心を解く狙いとみられる。ヤミ金被害の支援に取り組む弁護士や司法書士らは「誘い込む手口が巧妙化している」と危機感を強めている。

  過去にヤミ金融の被害に遭ったことのある神戸市西区や加古川市の女性が、受け取ったはがきを司法書士らに届け出てわかった。いずれも官製はがきで、あて名書きが同じ字体で印刷されていた。雑誌の広告などをパソコンのスキャナーで読み取ったうえで、図柄を加工、印刷したとみられる。

  銀行系消費者ローンを装ったはがきの場合、雑誌に掲載された広告の図柄がそのまま使われ、CMに起用しているタレントの顔写真も印刷されていたが、電話番号だけが変えられていた。消費者金融「ほのぼのレイク」を偽装したケースでは、本物のフリーダイヤルの申し込み番号まで載せたうえで、「審査に落ちた場合はこちらへ」と、携帯電話の番号が記載されていた。

  神戸市兵庫区の女性は1月末、はがきに記された番号に融資を申し込む電話をかけた。口座に2万円が振り込まれたが、「利息として1万5千円を支払え」と言われ、さらに数日後にも電話で「支払いが遅れて利息が3万5千円に増えた。払わないとどうなるか知らんぞ」と脅されたため、兵庫署に届けたという。

  「ほのぼのレイク」を展開するGEコンシューマー・ファイナンス(本社・東京)によると、こうしたはがきが転居先不明などで同社へ「返送」されるケースもあるという。同社はホームページで注意を呼びかけるとともに、刑事告発を検討している。

  依頼人がはがきを受け取った木下浩司法書士(神戸市)は「外部に流出した多重債務者の名簿を入手したヤミ金融グループの業者が、印刷や発送を請け負っているのではないか」とみる。ヤミ金融に詳しい蔭山文夫弁護士(洲本市)は「ヤミ金が社会問題化して以降、これまでの手法が通用しなくなった業者があの手この手で迫ってきている」と警戒する。

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http://mytown.asahi.com/hyogo/news02.asp?kiji=8707