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2004年03月29日(月) 00時00分

ネットトラブル  『WEB110』、情報や事例満載 東京新聞

 インターネットのオークションでカード詐欺に遭ったり、アダルトサイトの解約ができないなど、ネットを介したトラブルや犯罪が増加、巧妙化している。こうした問題を解決するのに一役買おうと作られたホームページが、「WEB110(ウェブ・ワンテン)」だ。港区南青山にオフィスを構える。運営する吉川誠司代表(40)に話を聞いた。 (東京取材班)

■許せない遊び半分の犯罪

 「WEB110」は、吉川代表と数人の無償ボランティアで運営する非営利組織。同名のホームページを開くと、「トラブル相談掲示板」「電脳法律Q&A」などの文字が並ぶ。ネットに関するトラブルや犯罪についての情報交換、相談事例や法律知識の紹介など、事後処理や防犯に関する情報が満載されている。

 たとえば、常に変化し続けるネット環境と犯罪について事例と解説をまとめたのが「サイバーアカデミー」の項目。「携帯電話のセキュリティ」の部分を見ると、「ツーショットダイヤルの業者から身に覚えがない請求が来た」という事例紹介があり、「着信自動転送という機能の悪用例」と解説がつく。

 「金目的や遺恨といった理由ある犯罪と違い、匿名性を利用して、遊び半分で見知らぬ他人を傷つけたり、だましたりするネット犯罪はひきょう」。吉川代表はこう話す。

 活動を始めたのは一九九六年。パソコンの急速な普及に「これからはネットの時代が来るはず」と、広告代理店を辞職した。「自分自身が利用していた海外の有料アダルトサイトを解約しようとしたら、業者から応答がない上、カード会社に相談しても解約は自己責任と言われた」のがきっかけで、情報交換を始めた。こうしたトラブルから自己防衛するためのページを開設したところ、一週間で三百件も接続があり必要性を痛感。内容を増やしていった。

 米国連邦取引委員会が一九九九年に告発した国際的なネット詐欺事件に協力したこともある。マフィアが銀行の顧客情報からクレジットカード番号を入手、架空請求を繰り返し、推定被害人数は世界で約九十万人、推定被害額は約七十億円に上った。WEB110にも被害相談が五百件以上寄せられたため、被害者が情報交換できるページを開設し、対処方法などを知らせた。カード会社に事件に関与した会社名を通告、取引停止をするよう求め続けた。

 今年に入って、携帯電話会社と協力し、迷惑メールのプロバイダー(接続業者)調査も始めた。携帯電話三十台を使って二十四時間で届く迷惑メールを数え、どの接続業者が多かったかをホームページ上で公開する活動だ。「各業者の規制対策を一層進めるのに役立てたい」という。

 WEB110は、www.web110.com


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20040329/lcl_____tko_____000.shtml