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2004年03月22日(月) 15時35分

証拠隠滅問われた医師に猶予判決 東京女子医大手術ミス朝日新聞

 東京女子医科大病院の心臓手術ミスで01年3月、小学6年の平柳明香(あきか)さん(当時12)が死亡した事件で、人工心肺記録などを改ざんしたとして証拠隠滅罪に問われた元同病院医師の瀬尾和宏被告(48)の判決が22日、東京地裁であった。岡田雄一裁判長は「医師倫理に著しくもとる行為で言語道断の所業だが、カルテ類の改ざんについては深く反省している」と述べて懲役1年執行猶予3年(求刑懲役1年)を言い渡した。

 瀬尾被告は、「証拠隠滅は元主任教授の今井康晴氏の指示だった」と主張し、明香さんの遺族も証拠隠滅容疑で今井氏を東京地検に告発している。このため、今井氏の共謀の有無に対する判断が注目されていた。

 判決は「瀬尾被告が、今井氏の指示を盾に取って看護師らに改ざんを命じた形跡はうかがわれず、事前の共謀は認められない」と判断した。

 瀬尾被告は初公判で起訴事実を認めたが、公判途中で改ざんの事実を認めつつも、「刑事事件の証拠を隠滅する意図はなかった」と無罪主張に転換していた。

 これについて判決は、「医療過誤で医師が起訴された例を報道で知っていた」と瀬尾被告自身が供述している点を引用し、人工心肺装置の操作を担当した医師の佐藤一樹被告(40)=業務上過失致死罪で公判中=が刑事責任を問われる可能性を認識していた、と結論づけた。(03/22 14:59)

http://www.asahi.com/national/update/0322/023.html