悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年03月16日(火) 15時47分

個人情報保護法5月末に施行——あなたのメルマガにどう影響するかjapan.internet.com

個人情報保護法関連5法の一部が2003年5月末に公布と同時に施行された。事業者の義務や罰則の施行は、公布から2年以内に政令で定められる。

罰則は、6か月以下の懲役または、30万円以下の罰金。

この法律は、民間企業と行政機関に個人情報の適正な取り扱いを義務づける。(注意:ここで記載した内容は、メルマガ発行の視点で記述したものであり、個人保護法案全てを網羅するものではない。法案の解釈は、しかるべき法律家と相談の上でしかるべき対策を各自が検討してください)

●メルマガ発行に関して
( )内は著者のコメント

【目的明確化と利用制限】

(第15条)
・利用目的をできるかぎり特定しなければならない。

(メルマガ発行のために登録データを取得する旨を、メルマガ登録ページに明記する必要がある)

(第16条)
・利用目的の達成に必要な範囲を超えて取り扱ってはならない。

(メルマガ発行以外の用途に、取得した登録データを利用してはならない。

たとえば、取得した名前と住所、電話番号などを使って営業活動をするなど。読者は、メルマガを読みたいために個人情報をあなたに開示したのであって、それ以外の目的で利用する許可をあなたに与えてはいない。

メルマガ登録ページに、ここで取得する情報は、メルマガ発行の目的のみに使用する、または、何々の目的で使用することを明記し、読者の同意を得る必要がある)

(第23条)
・本人の同意を得ずに第三者に提供してはならない。

(取得したメールアドレスおよび属性データを勝手に、無償、有償で提供しない。

あるメルマガに登録したら、翌日から迷惑メールや未承諾広告メールが届く。これは、本人の同意を得ずして第三者にデータが提供されたために起きる)

【収集制限】

(第17条)
・偽りその他不正の手段により取得してはならない。

(メールアドレスを、インターネット上にある掲示板、ホームページ、メーリングリストなどから、メールアドレス収集ソフトまたは手で集めて、メルマガ発行用途に使用しない。

迷惑メールを発行して返信メールからメールアドレスを集めるなどは、スパマーが行う典型的なメールアドレス取得行為である)

【データ内容】

(第19条)
・正確かつ最新の内容に保つよう努めなければならない。

【安全保護】

(第20条)
・安全管理のために必要な措置を講じなければならない。

(第21、22条)
・従業者、委託先に対し必要な監督を行われなければならない。

【公開と個人参加】

(第18条)
・取得したときは、利用目的を通知または公表しなければならない。

(メルマガ登録確認メールに利用目的を明記する。同時に、メルマガ登録ページに利用目的を提示する)

(第24条)
・利用目的などを本人の知りえる状態に置かなければならない。

(同上)

(第25条)
・本人の求めに応じて保有個人データを開示しなければならない。

(ちゃんとしたデータベース管理が求められる)

(第26条)
・本人の求めに応じて訂正などを行わなければならない。

(同上)

(第27条)
・本人の求めに応じて利用停止などを行わなければならない。

(同上)

【責任】

(第31条)
・苦情の適切かつ迅速な処理を努めなければならない。

(メルマガを発行する以上、この行為は最低限努めるべき行為である。24時間以内に何らかの返信メールを出す)

【原文掲載ページ】
http://www.kantei.go.jp/jp/it/privacy/houseika/hourituan/030307houan.html

■著者からの助言■

メルマガ登録ページの目立つ場所に、ここで登録される個人情報の

・利用目的
・利用期間
・活用範囲
・第三者への提供

について明記し、同意の上でメルマガ登録をさせる。

特に、独自メール配信システムやメール配信システム ASP サービスを利用している、法人企業と個人にお勧めする。

なお、無料メルマガ配信サイトのサービスを利用しているメルマガ発行者は、登録される個人情報は利用している無料メルマガサイト運営者の管理下に有る旨を、明記する。

上記法案は、最低限の個人情報保護法案であるので、メルマガを発行している企業は、読者に安心と信頼を築く方法をプラスして、メルマガ発行を考えていただきたい。

たとえば、信頼のおける企業のデータセンターにサーバー管理を任せるとか、プライバシーマークを取得するとか、積極的にクレームメールを受信できる仕組みを用意し、読者に活用しやすくするなど。

読者の信頼を得るには、読者に安心を与える努力と工夫が必要だ。施行される法律に従うだけでよしとせず、どうしたら読者に安心感を与えられるかを考えていただきたい。(執筆:吉田憲人 Eメールマーケティング コンサルタント)

記事提供: Eメールマーケティング・メルマガの相談サイト


デイリーリサーチバックナンバー、コラム、セミナー情報等はこちらから
http://japan.internet.com/

デイリーでお届けする最新ITニュースメールの御購読申込はこちらから
http://japan.internet.com/mail/newsletters.html (japan.internet.com)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040316-00000001-inet-sci