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2004年03月14日(日) 05時08分

通販ネットに細工し虚偽特典で詐取、エンジニア逮捕読売新聞

 開発に携わったインターネット通信販売のシステムに、商品と交換できる特典ポイントが目減りしない細工を施していたとして、神奈川県警は13日、東京都新宿区西落合1、システムエンジニア水口忠浩被告(43)(不正アクセス禁止法違反の罪で起訴)を電子計算機使用詐欺の疑いで再逮捕した。

 高津署と県警ハイテク犯罪対策センターの調べによると、水口被告は1月9日から同30日の間、川崎市高津区の通信販売会社がネットで運営している通信販売システムを通じ、虚偽の特典ポイントを使って本やCD(約2万円相当)をだまし取った疑い。

 水口被告は、同社が1999年から本やCD専門のネット販売を手掛ける際、大手システム販売会社の派遣社員としてシステム開発に携わったエンジニア。

 購入した商品価格の約3%分が商品と交換できる特典ポイントに換算されるサービスを悪用し、自分のポイントが1万円分を下回ると、自動的に約1万9000円分まではね上がる不正プログラムを、開発の過程でこっそり組み込んでおいた。目減りしないこのポイントを使い、約300回にわたって自宅に商品を取り寄せており、被害総額は約200万円相当に上るという。

 水口被告は、パスワードなどを知る通販会社のコンピューターに複数回侵入し、商品の発注記録を削除する証拠隠滅を図っていたが、数か月前、商品を届けに来た配達員が同社に連絡を取った際、発注記録がないことから不正アクセスが発覚。県警が2月に逮捕して追及していた。水口被告は「ばれないと思った」などと供述している。

 情報セキュリティーを研究する高瀬宜士(よしひと)・帝塚山大経営情報学部教授は「情報技術者によるハイテク犯罪は今後増える可能性が十分にある。企業や団体はシステム監査の強化がより求められる」と警告している。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040314i402.htm