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2004年03月12日(金) 15時22分

ハンセン病宿泊拒否 ホテル 5月廃業、解体へ アイスター 処分受け入れ西日本新聞

 熊本県南小国町の温泉ホテルによる国立ハンセン病療養所入所者の宿泊拒否事件で、ホテルを経営するアイスター(東京)は十二日、旅館業法に基づく県のホテル営業停止処分について「違法で不当だが(取り消しを求める)訴訟は起こさない」として、処分を受け入れると発表した。また、ホテルは五月五日ごろ廃業し、施設を取り壊す方針を明らかにした。

 江口忠雄社長やホテル総支配人らは熊本市の県庁で会見。処分を不当とする理由として(1)県は宿泊申し込みの際、入所者と説明しなかった(2)同社に対する啓発活動を故意に怠った(3)行政手続法の公平性、透明性に違反した—などと説明した。

 江口社長は「県が啓発活動に当社の協力を求めてくれれば、非常に良い進展があったろう」と県の姿勢を批判。訴訟をしない理由として「訴訟の過程で真実を明らかにすれば傷つく人が出てくる」とした。

 アイスターが経営する「アイレディース宮殿黒川温泉ホテル」は昨年十一月、国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」(同県合志町)入所者の宿泊を「他の客に迷惑」などとして拒否。同県は、旅館業法違反でホテルを十五日から三日間(六十時間)の営業停止処分にした。

     ◇

 ▼再出発し啓発努力を 太田明・菊池恵楓園入所者自治会長(60)の話

 事件が泥沼化せずに済んだ。(アイスターに)反省は感じないが、啓発へ向けて再出発してほしい。

     ◇

 ▼宿泊拒否の会社悪い 志村康・ハンセン病国賠訴訟西日本原告団副団長(71)の話

 老朽化したホテルを解体するのは宿泊拒否した会社が悪いから。入所者や世論がつぶしたのではなく、非はアイスターにある。そこをきちんとしないと再び中傷の手紙が来る。

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 ▼違法行為当たらない 坂田正充・熊本県生活衛生課長の話

 旅館業法に照らして適正に判断、処分した。違法行為には当たらない。(西日本新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040312-00000077-nnp-kyu