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2004年03月11日(木) 13時31分

<三菱ふそう>タイヤ脱落、欠陥認めリコールへ毎日新聞

 三菱自動車工業(東京都)製の大型車でタイヤと車軸をつなぐ金属部品「ハブ」が破損する事故が相次いだことを受け、同社から分社した三菱ふそうトラック・バス(同)は11日、「設計上に問題があった疑いがある」として、同じ部品を使った大型車をリコール(回収・無償修理)する方針を国土交通省に伝えた。海外市場でも同様の対応をする予定。これまで「整備不良が原因」としてきたが、一転して欠陥を認めることになった。

 国交省は今後、三菱ふそうが同省に虚偽報告していなかったかどうかなど詳しく事情を聴き、その結果によって行政処分なども検討する。

 三菱自社製のハブが破損してタイヤが外れる事故は、92年から約50件発生。02年1月には横浜市瀬谷区の県道で、同社製トレーラーの前輪が走行中に外れ、母子3人が死傷した事故も起きた。

 同社は横浜の事故後、「ハブと車輪のホイールを留めるボルトの締め方が適正ではなかった」と、ハブ破損の原因を整備不良として設計上の不備を否定し、国交省に報告。リコールの届けはせず、約12万4000台の大型車を対象にハブの無償交換や点検を行ってきた。

 国交省によると、その後、同社から昨年1月に分社した三菱ふそうトラック・バスが回収したハブを調べた結果、破損事故が多発したタイプのハブは、右左折時などに強度を超える力が繰り返し加わって亀裂が入り、破断に至ることが判明。設計上の問題があることが分かり、リコールする方針を決めたという。今後、対象車の範囲、改善措置の内容などを検討し、速やかにリコールの届け出を行う。

 横浜の事故をめぐり、神奈川県警は03年10月と今年1月、業務上過失致死傷容疑で、同社や関連施設を捜索している。

 三菱自では00年にリコール隠しが問題化。01年に同社と幹部9人が道路運送車両法違反容疑で警視庁から書類送検され、同社と4人が罰金の略式命令を受けている。

◎ことば=リコール

 道路運送車両法に基づく制度。自動車に設計や製作過程が原因による安全性の問題が判明した場合、メーカーは、国交省に対し必要な改善措置と該当車の回収・無償修理を届け出ることを義務付けており、同省はそれを公表する。回収・無償修理がリコールで、法律に基づかない無償での点検や部品交換とは異なる。メーカーは、リコールによる回収実績などを同省に定期的に報告しなければならない。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040311-00001031-mai-soci