2004年03月11日(木) 18時51分

おれおれ詐欺で銀行口座を開設　被告１人に懲役１年求刑　／山形（毎日新聞）

　おれおれ詐欺事件で使われた銀行口座を開設・取得し、詐欺罪に問われている東京都新宿区歌舞伎町２、無職、暴力団組員、山下和昭（３４）▽愛媛県広見町、同、同、浅見政彦（３５）▽同県宇和島市別当３、運転手、二神哲朗（３２）の３被告の初公判が１０日、地裁酒田支部（馬場純夫裁判官）で開かれ、３被告とも起訴事実を認めた。同日は二神被告だけが即日結審し、懲役１年が求刑された。
　起訴状によると３被告は昨年５月、宇和島市内の銀行で、第三者に譲渡する目的を隠して二神被告名義の銀行口座を開設、銀行から通帳などをだまし取った。口座開設は山下被告に頼まれた浅見被告が二神被告にもちかけた。検察側は冒頭陳述で、この口座がおれおれ詐欺に使われ、酒田市内の被害者が４０万円を振り込んだと述べた。山下、浅見両被告はほかにも口座開設の余罪で追起訴があるため裁判が分離された。
　即日結審した二神被告は被告人質問で「何か悪いことに使われるとの認識はあったが、おれおれ詐欺に使われると分かっていたら依頼を断った」と述べたが、検察側は「詐欺の実行グループが捜査から逃れるための口座開設に手を貸したことは重大」と論告した。【粕谷昭二】（毎日新聞）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040311-00000004-mai-l06