悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年03月06日(土) 17時34分

おれおれ詐欺に不正口座密売など、3グループが連携読売新聞

 電話代行会社「ふれあい友の会」(東京都新宿区)の役員らが、不正に開設した銀行などの口座をおれおれ詐欺グループらに大量に密売していた事件で、友の会が別の2つの口座密売グループと連携していたことが、警視庁捜査2課の調べでわかった。

 これらのグループは、口座不足時に不正口座を融通し合うことで捜査をかく乱しようとしたとみられている。別のグループに事務所を提供したり、免許証偽造組織から偽造免許証を入手したりしていたことも判明、不正口座密売ビジネスを中心に“犯罪シンジケート”が築き上げられていた。

 約2年間に2000もの不正口座を密売していた「ふれあい友の会」役員荻村忠明被告(41)ら3人は今月4日、自分の名義で口座を開設していた伊藤正広被告(53)とともに、銀行から預金通帳をだまし取った詐欺罪で起訴された。

 グループ解明の端緒は昨年秋、都内の男性を狙ったおれおれ詐欺未遂事件だった。犯人側が指定した振り込み用の銀行口座が伊藤被告名義だったことから、捜査2課は「伊藤口座」を追跡。複数の伊藤口座が、ふれあい友の会から「松村事務所」と名乗るグループに流れ、おれおれ詐欺グループに渡っていたことを突き止めた。

 さらに、東京・新宿区の松村事務所を捜索したところ、数十口座を取り扱っていたことを示す預金通帳やメモが見つかった。同事務所は、債権回収などの傍ら、「不正口座を密売する『口座屋』だった」(捜査員)ことも判明した。

 松村事務所は、身元保証人がおらず、マンションやアパートを借りられない人に名義を貸したり、保証人になったりもしていた。先月、警視庁に摘発されたおれおれ詐欺グループの拠点となっていた東京・中央区のマンションの一室も、同事務所の元メンバーの名義だったという。

 同事務所の松村信助容疑者(43)ら7人は、債権回収を装う架空の請求文書を送りつけ、金をだまし取った詐欺容疑で今月2日、愛知県警に逮捕されている。

 一方、不正口座を開設した詐欺容疑で警視庁に摘発された別の口座密売グループが、ふれあい友の会側に数口座を売却していたこともわかった。同グループは架空名義などで開設した約300口座を密売していたが、メンバーの1人は「新聞広告で友の会を知り、口座を売り込んでいた」と話した。また、同グループは、不正口座開設に使うため、自動車免許証を偽造するグループから偽造免許証を入手していたことも判明した。

 捜査幹部は「3つの密売グループは、口座などをやり取りすることで、口座の流通ルートを複雑にし、おれおれ詐欺などの捜査の手が自分たちにまで及びにくいよう画策したのではないか」と分析している。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040306-00000205-yom-soci