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2004年03月04日(木) 06時37分

<鳥インフルエンザ>大量死を獣医に伝えず 京都府、刑事告発も毎日新聞

 京都府丹波町の養鶏場「浅田農産」船井農場の鳥インフルエンザ問題で、浅田農産(本社・兵庫県姫路市)は、獣医師の診断を受けずに鶏を出荷していたことが3日、分かった。診断は、出荷先の鶏肉処理業「アリノベ」(兵庫県八千代町)で行われていたが、浅田農産側が「大量死」の情報を伝えていなかったため獣医師は「食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律」に基づく通常の外見上の検査しか行っていなかった。

 京都府は、こうした浅田農産の隠ぺい体質が被害の拡大を招いたとして、刑事告発を視野に検討を始めた。

 浅田農産の浅田秀明社長らは、2日の記者会見では、2月20日から始まった大量死の原因は「自分で行った解剖で腸炎と判断した」とし、25、26の両日、アリノベに出荷した9932羽については「アリノベで獣医師に解剖してもらい、(鳥インフルエンザの)所見は見あたらない」と言われたと話していた。

 しかし、職員(獣医師)がアリノベで鶏の検査に当たった「兵庫県食肉衛生検査センター」(加古川市)の山下正所長は、毎日新聞の取材に「大量死の情報は(獣医師に対して)一切なく、外見の異常など通常の検査を行っただけだった」と述べた。

 また、浅田社長は、京都府の事情聴取に対し「獣医師には診せていない」などと話した。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040304-00000123-mai-soci