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2004年02月28日(土) 00時00分

死んだ鶏は計6万7千羽に 20万羽すべて処分指導へ 京都の鳥インフルエンザ 東京新聞

 京都府の鳥インフルエンザ問題で兵庫県は28日、京都府丹波町の養鶏採卵場「浅田農産船井農場」から兵庫県八千代町の食鳥加工会社「アリノベ」八千代工場に出荷された鶏のうち未処理の5羽を簡易検査した結果、すべてで陽性反応を確認したと発表した。

 鳥インフルエンザで、感染が疑われる鶏が移動した先でウイルス陽性が明らかになったのは国内で初めて。大量死発生のさなかに出荷した農場の判断が厳しく批判されるのは必至だ。

 一方、京都府は同日、陽性反応が出た船井農場の鶏からウイルスを検出。高病原性かどうか最終確認するため、茨城県つくば市の動物衛生研究所に送った。

 船井農場では28日までに新たに3万9千羽が死に、死んだ鶏は計6万7千羽に。山田啓二京都府知事は感染拡大防止を優先するため、生きている鶏を含め同農場の20万羽の鶏すべてを自主的に処分するよう、同農場に指導する方針を明らかにした。処分にかかる費用は国に財政支援を要請する。

 京都府警園部署は同日までに、浅田農産(兵庫県姫路市)の浅田秀明社長から、大量死を府へ連絡しなかった経緯などについて事情を聴いた。

 浅田農産の浅田肇会長は「鳥インフルエンザとは思わず、腸炎と信じていたが、結果的に判断が甘かった。責任を感じる」と謝罪した。

 兵庫県は同日午前、対策本部を設置。アリノベ八千代工場の半径30キロ圏内の養鶏農場、農家に鶏と卵の移動(出荷)自粛を要請した。同工場で食肉処理された肉は既に出荷が自粛され、市場には出回っていないという。

 兵庫県によると、丹波町から同工場に出荷された鶏のうち5羽を姫路家畜保健衛生所が簡易検査し、5羽すべて陽性反応が出た。同工場には岡山、広島両県から運ばれた生きた鶏も未処理でいたため、県はこれも各5羽を簡易検査、岡山分はいずれも陽性だった。5羽は船井農場の鶏と一時いっしょに保管されていたという。

 同工場に持ち込まれた鶏約9900羽は27日段階ではすべて食肉加工が終わっているとされていたが、その後の同県の調べで、生きたまま保管されている鶏がいることが分かった。兵庫県は、鶏をすべて殺し、埋めて処分する方針。場所は今後、町と協議する。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/detail/20040228/top_____detail__002.shtml