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2004年02月27日(金) 16時36分

松本被告、判決言い渡しにも無反応 ニヤニヤ、フンフン朝日新聞

 午後3時14分。裁判長が死刑を宣告した瞬間、松本智津夫被告は反応を見せず、うつむいて立ちすくんだままだった。

 松本智津夫被告は27日午前10時前、刑務官2人に前後を挟まれて、東京地裁で一番大きな104号法廷に入った。自ら歩くというより、ひきずられるようだった。

 黒い上着に黒いズボン姿。目をつむったまま、弁護人の前に座った。

 「まず理由の要旨を告げますから、被告人はその席で聞いていてください」と小川正持裁判長。

 松本被告は腕を組んだまま、時折ニヤニヤと笑みを浮かべ、顔をそむけたり、フンフンと鼻を鳴らしたりする場面もあった。

 傍聴席には、被害者・遺族や松本被告の親族とみられる女性の姿も見られた。

 松本被告はここ数年、沈黙を続けてきた。昨年春の被告人質問や、昨年10月の最終意見陳述の際も、何も語らなかった。弁護団が東京拘置所で接見しても、会話が成立しない状況だ。弁護団が松本被告の子どもたちを拘置所まで接見に連れていっても、会わなかった。

 判決を前に、弁護人が代わる代わる東京拘置所に接見に行った。判決言い渡しの手順を説明した後、「私たちの弁護人としての仕事は一審で終わる。もう来ることはない」「子どもと一度、会ってみたらどうだい」などと語りかけたが、反応はなかったという。

 捜査段階や公判が始まった当初は、冗舌だった。公判では、元弟子たちにより、被告に不利な証言が続いた。林郁夫服役囚には「人格のゆがみ」まで指摘された。

 そうした元弟子たちに法廷で「バカ野郎。お前は何のために来たんだ」などと言い、証言を妨害することもたびたびあった。

 しかし、公判が回を重ねるにつれて、次第に意味不明の発言が多くなった。「ここはエンタープライズだ」などと語ったこともあった。

 法廷では、99年11月に元幹部の公判で証言したのを最後に何も語っていない。

 こうした被告の態度について、心理学の専門家の間でも精神的な病気を患っているのか、意図して沈黙しているのか、評価が分かれる。「自分の神聖さを保つためではないか」との見方も出ている。(02/27 16:34)

http://www.asahi.com/national/update/0227/019.html