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2004年02月27日(金) 19時41分

「おれおれ詐欺」初公判 全員が起訴事実認める /山梨毎日新聞

 家族を監禁したように装って電話をかけ現金を脅し取る「おれおれ詐欺」事件で、恐喝罪に問われた東京都杉並区、無職、石本直也被告(22)ら男5人に対する初公判が26日、甲府地裁(山本武久裁判長)で開かれた。5人はいずれも「間違いありません」と、起訴事実を全面的に認めた。
 他に起訴されているのは、いずれも無職の▽同区、渡辺和成(21)▽世田谷区、上端大輔(20)▽同、上舘一仁(22)▽大田区、武士垣外哲也(20)の4被告。
 起訴状によると、石本被告らは昨年11月17日午後、大月市内の男性(60)宅に「お宅の子供が連帯保証人になっている。現金を振り込まないと息子がどうなるか分からねえぞ」と電話。県外の銀行口座に振り込ませる手口で現金120万円を脅し取った。さらに、5人は同19日、大和村内の男性(65)にも同様の電話をかけ、現金179万5000円を脅し取った。
 検察側は二つの起訴事実以外に、余罪7、8件を追起訴する方針。【藤沢宏幸】
 ◇泣きわめき、脅し…男5人“涙ぐましい”演技−−悪質な犯行と裏腹に幼さ
 電話口で泣きわめいたり、脅したり——。自分たちの祖父母の世代に当たるお年寄りに対し、“涙ぐましい”ほどの演技をし、現金を振り込ませていた20〜22歳の5人は、表情にあどけなさすら残る普通の若者だった。
 県警の調べでは、中心的な役割を果たした石本直也被告(22)は東京都内の高校を中退し、昨年5月ごろから、中卒者や高校中退者、定職に就いていなかった者ら中学・高校時代の知人を集めた。そして、手当たり次第に「あなたには借金があるので、○○円振り込んで下さい」との通知をばらまく詐欺まがいの“商売”を開始。こうして集まったカネを原資にヤミ金融業へ走った後、「より簡単に金もうけができる」と、「おれおれ詐欺」にシフトしていった。
 逮捕直後の5人は一様に「やっていない」「分からない」と言い張っていたという。容疑を認め始めたのは、証拠を突き付けられ、ウソを貫けなくなってから。自分のやったことを直視し、自ら容疑を認めた者は一人もいなかった。
 「逃れられない」と観念してからは、虚勢も消え、取り調べ中に泣き出す者も。捜査関係者は「計画的で悪質な犯行とは裏腹に、被告には幼さが垣間見えた」と振り返っている。【藤沢宏幸】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040227-00000002-mai-l19