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2004年02月27日(金) 10時39分

松本オウム元代表の判決公判始まる 主文は後回しに朝日新聞

 地下鉄・松本両サリンや坂本堤弁護士一家殺害など13事件で計27人を死なせたとして、殺人などの罪に問われたオウム真理教元代表・松本智津夫(麻原彰晃)被告(48)の判決公判が27日午前、東京地裁で始まった。小川正持裁判長は主文を後回しにして、発生順に事件の事実認定と理由の朗読を始めた。まず89年2月の元信徒田口修二さん殺害について、松本被告を首謀者と指摘。さらに、89年11月の坂本さん一家3人殺害も被告が指示したとして、いずれも殺人罪の成立を認めた。

 この後、94年6月に長野県松本市でサリンが散布され、7人が死亡、500人以上の負傷者が出た松本サリン事件や、95年3月に東京の営団地下鉄3路線5電車でサリンがまかれ、12人が死亡、5500人以上が負傷した地下鉄サリン事件の朗読に移る。検察側は死刑を求刑しており、厳しい刑が予想される。主文宣告は夕方になる見通し。

 田口さん殺害について、判決は「修行中に死亡した信徒の遺体焼却に関与させられて脱会を申し出た田口さんの口を封じるため、他の教団幹部らに殺害を指示した」とする検察側主張を認めた。坂本さん一家殺害についても、弁護士として教団と敵対関係にあった坂本さんとその妻子を、横浜市のアパートで襲うよう信徒に指示して殺害させたと認定した。

 これまでに各事件の実行役の信徒被告11人が死刑判決を受け、その中ではいずれも松本被告が首謀者と認定されている。

 松本被告の公判でも、検察側は、多くの元幹部らの証言をもとに、いずれの事件も松本被告の指示・命令で行われたことを立証してきた。一方、弁護側は、松本被告の供述をもとに「弟子たちが暴走し、勝手に起こしたものだ」と無罪を主張し、全面的に争ってきた。

 公判は96年4月に始まり、この日は257回。7年10カ月にわたる長期審理となった。

 この日の判決で、一連のオウム公判で起訴された189人の一審判決がすべて出そろう。死刑判決を受けた11人は、いずれも控訴・上告中。ほかに6人が無期懲役判決を受けている。(02/27 10:38)

http://www.asahi.com/national/update/0227/012.html