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2004年02月26日(木) 13時14分

社説1 携帯電話の番号継続で競争を促せ日経新聞

 携帯電話会社を変えても同じ番号が使える「番号ポータビリティー(継続)制度」の実現に向け、総務省の研究会が報告案をまとめた。一般からも意見を募集し、2006年春にも導入する見通しだ。番号継続制度は欧米やアジアの多くの国が採用しており、実現すれば携帯電話会社間の顧客獲得競争が進み、料金の値下げにもつながると期待される。

 新制度は3年前に導入された「マイライン制度」の携帯電話版にあたる。NTTの番号を他の固定電話会社でも使えるようにしたのに対し、今度は同じ番号で携帯電話会社を相互に変えられるようにする。現在は番号が変わるのを嫌って同じ電話会社にとどまる利用者が多く、新制度が実現すれば約8000万の契約のうち3割が利用するとみられる。

 番号継続制度のメリットは特に携帯電話を仕事で使っている人に大きい。第三者にとっても友人や顧客の番号情報をいちいち変えなくても済むようになる。こうした利便性の向上や競争の促進に伴う消費者利益については6000億円を超えるという報告もなされている。

 特に最近は携帯電話やインターネットの普及に伴い、自宅に固定電話を持たない若い世帯が増えている。行政や金融などのサービスでも連絡先として携帯番号を記す場合が増えており、個人を特定するという意味からも番号がころころと変わるのは好ましくないといえよう。

 だが新制度の導入には新たな費用も発生する。携帯番号は事業者ごとに割り振られており、番号を振り替えるには設備が要る。業界では新規に1000億円以上かかると試算しており、利用者にどの程度の負担を求めるかが大きな検討課題だ。

 海外ではシンガポールが1997年に最初に導入し、続いて英国や香港、オランダなどが採用。米国も昨年秋に実施した。変更費用は日本の試算ほど高くなく、携帯電話会社間の競争促進に効果を上げたという。

 一方、日本の場合は携帯電話の利用が非常に多く、料金も高止まりしている。また携帯電話機の販売には多額の販促費が使われ、頻繁に買い替える人は安く買え、長く使う人との間に不公平感が生じている。番号継続制度を導入すれば、そうした問題の解決にもつながる。

 番号継続制度の導入に対し、設備投資や競争を強いられる携帯電話各社は及び腰の面もあるが、利用者の便益を高めることは最終的には市場の拡大につながる。その意味でコストと利便性がバランスした番号継続制度をいち早く実現してほしい。

 

http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20040226MS3M2600Q26022004.html