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2004年02月26日(木) 03時00分

ヤフーBB:流出顧客情報は派遣社員時に複写か毎日新聞


 「ソフトバンク」(東京都中央区)が運営するブロードバンドサービス「ヤフーBB」に対する恐喝未遂事件で、約1000万円を要求したとして逮捕された木全泰之(きまたひろゆき)容疑者(31)は、派遣社員として同社子会社に勤務していた際、自分で顧客情報を不正に引き出した疑いが強いことが警視庁捜査1課の調べで分かった。引き出したのは昨年6月ごろとみられ、同課は情報を入手した経緯について追及している。

 調べでは、木全容疑者は人材派遣会社から派遣され、昨年6月までの約1年間、ソフトバンクの子会社「ソフトバンクBB」(同)のサポートセンターで客の苦情などを受け付ける業務を担当していた。同課が木全容疑者の自宅から押収した複数枚のフロッピーディスクを分析したところ、数十万人分の顧客情報が入力されているのが確認された。昨年6月ごろの顧客情報だった。

 データベースに外部から不正にアクセスされた形跡がなかったことから、同課は木全容疑者が職場のパソコンを使い、同社のデータベースから情報をフロッピーに複写し持ち出したとみている。調べに対し「顧客情報は自宅近くの公園で拾った」などと供述している。

 ソフトバンクによると、木全容疑者は当時、顧客対応のためパソコンで顧客情報を1件ごと照会することは可能だったが、データベースに接続するパスワードは与えられていなかった。ただ、何らかの方法でパスワードを入手し、同じ職場にある専用のパソコンを使えば接続可能だという。ソフトバンクは「接続されたか調査中」としている。

 木全容疑者は1月17日に「fuu fuu」と名乗り、104人分の顧客情報をかつての職場にメールで送信。2月3日までの間に「100万人分の情報を持っている」とデータの買い取り名目に現金を要求したとして逮捕された。

◇ソフトバンクBBに問い合わせ1900件

 ソフトバンクBBが設けた専用電話には、24日の事件発覚後、25日午後6時半までに約1900件の問い合わせが寄せられた。メールも昼ごろ約50件に達した。「自分のデータは流出していないのか」という確認の問い合わせが多かったという。【川辺康広、宮川裕章、鈴木泰広】

[毎日新聞2月26日] ( 2004-02-26-03:00 )


http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20040226k0000m040121002c.html