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2004年02月21日(土) 15時21分

受験料肩代わり?仙台育英高 東北文化学園大に生徒大量志願河北新報

 仙台育英高(仙台市宮城野区)の3年生が、提携先の東北文化学園大(青葉区)の新年度の入試を少なくとも100人規模で大量受験したことが20日、分かった。一定数の受験生は推薦などで既に別の進学先が決まっていて、複数の生徒は「進学取り消しになるのが嫌で指示に従った」と同高の意向による受験だったと証言。受験料についても「1人3万円でいったん各自で負担するが、受験後に返却される」と学校持ちだったことを話している。

 大量受験は両学校法人が業務提携した2001年の翌年から行われているとみられ、学園大の佐々木晴夫副学長は「提携校なので多くの生徒が受けてくれるよう頼んでいる」と受験依頼を認めた。ただ、「進学先の決まった生徒の受験までは頼んでおらず、受験料も大学側は負担していない」と述べている。

 文部科学省は「(大量受験に)仮に大学の受験倍率を上げる意図などがあるとすれば社会通念上、許されない」と学校側から事情を聴く考えを示している。

 入試は5日で、育英高生は多賀城市の同高多賀城校舎などで受験した。同高は受験者数を明らかにしていないが、多賀城試験場の受験者は他校生を含め249人で、「大半が育英高生だった」(関係者)という。

 関係者によると、生徒らは昨年12月ごろ、同高の説明会を受け、「学力低下を防ぐ」として学園大の受験を促され、その後、入学願書が手元に届いた。

 生徒が願書を出して受験料を支払うと、同高が「大学入試推薦委員会 加藤晃孝(同高教頭)」名で「平成16年2月5日 東北文化学園大学受験料」として3万円の「預り証」を発行。受験後に、試験を受けた証明をすると、引き換えに3万円が戻るという。

 生徒には「大学受験上の注意点」と題する書面も配布され、「必ず受験してください。途中で帰った場合は受験していないとみなし、後日、整理(返)できなくなります」「出校日や卒業式に整理(返)を行いますので願書を提出した場所に来てください。10—11時にお渡しできます。印鑑を持参してください」と記載されている。

 宮城県私学文書課は「事実だとすれば道義的に問題だ」としている。

 育英高の加藤教頭は「(取材の)情報源を明かさない限り、取材には応じない」と話している。

 学園大は運営法人の堀田正一郎前理事長が脱税の疑いで1月、仙台国税局の強制調査(査察)を受け、理事長を辞任。学園大の毛利平学長が後任理事長に就いた。
(河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040221-00000008-khk-toh