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2004年02月18日(水) 00時00分

人工呼吸器外れ患者死亡朝日新聞・

「なぜ」 首ひねる院長

  テープで固定されていた人工呼吸器のチューブがなぜ外れたのか。福島市渡利の医療生協わたり病院で17日、明らかになった医療事故。約5分間チューブが外れた60代の入院患者は3日後に死亡した。この日記者会見した丹治伸夫院長は「首を大きく振ると外れる可能性はあるが、ふつうは抜けない」と首をひねった。

  病院によると、事故は昨年12月12日の午後11時ごろ起きた。人工呼吸器のチューブ(長さ約30センチ)は患者の口からのどに挿入され、テープで口に固定されていた。それが何らかの原因で外れた。

  チューブが外れると自動的に鳴る警報音で医師が駆けつけ、約5分後にチューブを再挿入。だが患者は低酸素状態となって脳に障害が残り、3日後に多臓器不全のため死亡した。

  チューブが外れる事故を防ぐため、病院は患者に鎮静剤を打ち、家族の了解を取って両腕もベッドに固定していたという。看護師が最後に男性患者を確認したのは午後10時40分。チューブに異状はなかったが、20分後、チューブはテープごと外れていたという。

  病院側は「誰かが故意に抜いたとは思えない」と説明、「不可抗力」だと話し、外れた原因について明言できなかった。

  患者の死因は多臓器不全。丹治院長は、事故との因果関係について「全くなかったとは言えない」と話している。

  病院側は事故直後、男性患者のチューブが外れたことを遺族に伝え、謝罪した。また福島署は、男性患者を司法解剖。業務上過失致死の疑いもあるとみて遺族や病院から事情を聴いている。

   


  県内の医療機関は01年2月から、医療過誤による患者の死傷や院内感染などを任意で各保健所に報告している。県医療看護グループによると、医療事故が増加しているため。報告は、01年に8件、02年に5件、03年に13件あったという。
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http://mytown.asahi.com/fukushima/news02.asp?kiji=5432