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2004年02月17日(火) 17時06分

ホテル廃業表明で、療養所に匿名の中傷電話相次ぐ 熊本朝日新聞

 ハンセン病歴を理由に宿泊を拒否した熊本県南小国町のホテルが16日に廃業を表明した直後から、宿泊を拒否された国立療養所菊池恵楓園(同県合志町)の入所者らに「おとなしくしていろ」などの電話が相次いでいることがわかった。専門家らは「差別そのものは何も解決しておらず、『廃業』はかえって事態を複雑化した」と指摘している。

 入所者自治会によると、16日夕から17日朝にかけて、事務所の留守番電話に入所者らを中傷、批判する8件の録音が残されていた。さらに17日は早朝から十数件の電話が寄せられ、「事務所の電話は鳴りっぱなしの状態」(自治会)という。

 大半は名乗らずに、「なぜ、しつこくホテルを追いつめるのか」「もう少しおとなしくしろ」などと、ホテル廃業について責任を問うような内容だという。ホテルの営業停止処分を検討している熊本県に対しても、16日から「県が(ホテルを)つぶした」などの電話が数件あったという。

 恵楓園入所者らの宿泊拒否問題で、アイレディース宮殿黒川温泉ホテルを経営する化粧品訪問販売会社アイスター(本社・東京)は16日、「宿泊拒否への謝罪」を理由に突然、廃業を表明した。

 入所者らに対する電話などによる中傷が相次いだケースはこれまでもあり、宿泊拒否が表面化した昨年も、「一緒に風呂に入ると思うとぞっとする」などの電話やファクスが自治会に相次いだ。このため、関係者からは廃業表明を受けて、「また中傷が始まる」と危惧(きぐ)する声が出ていた。太田明・自治会長は「廃業の狙いがわからない以上、中傷はさらに増えるだろう。アイスターは社会に対し、『廃業』の真意をきちんと説明してほしい」と話す。

 アイスター広報室は「何も申し上げることはない」としている。

◆ハンセン病の歴史にくわしい藤野豊・富山国際大助教授(日本近現代史)の話

 差別は続いている。「廃業」は謝罪になっておらず、かえって事態を複雑化した。ホテル側は本来果たすべき啓発活動を進めてほしい。中傷でどれだけ入所者や家族が心を痛めるか忘れないでほしい。(02/17 17:03)

http://www.asahi.com/national/update/0217/025.html