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消費者金融最大手の「武富士」（東京都新宿区）が東京国税局の税務調査を受け、０１年３月期までの１年間に約９億２０００万円の所得隠しを指摘されていたことがわかった。経理ミスを合わせた申告漏れ総額は約１４億９０００万円で、追徴税額は重加算税などを含め６億円余りにのぼるとみられる。
関係者によると、武富士は顧客からの返済が滞った不良債権を子会社の「フジックス信用保証」（東京都新宿区、解散）などに売却。債権額と売却額の差額を譲渡損として計上した。
ところが、東京国税局が０１年から０２年にかけて調べたところ、不良債権は売却後も武富士が管理していた。このため国税局は、不良債権の売却に見せかけた意図的な所得隠しと認定した模様だ。
フジックス社は本社が武富士本社にあり、役員は武富士の役員と社員が兼務していた。０２年９月に武富士に合併されて解散した。
武富士は昨年１２月、ジャーナリスト宅盗聴事件で、電気通信事業法違反の罪で前会長の武井保雄被告（７４）とともに起訴されている。武富士広報部は「国税当局と見解の相違はあったが、弊社の主張が認められず、更正処分に従って納税を済ませた」と話している。
(02/13 11:36)