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2004年02月12日(木) 03時15分

高齢者狙ったヤミ金犯罪手助け、「名簿屋」を書類送検読売新聞

 全国の高齢者の氏名や住所を記したリストをヤミ金融業者に売りつけたとして、警視庁荻窪署は、東京都新宿区の「名簿屋」の男(45)を、出資法違反(高金利)ほう助の疑いで書類送検した。

 ヤミ金融業者は、名簿屋から仕入れた名簿をもとに高齢者を勧誘し、年金証書を担保にした違法な貸し付けを繰り返していた。名簿屋の男は調べに対し、「リストは都内の同業者から買った」と供述しており、同署は高齢者の名簿が闇ルートで売買されていると見て、入手経路を捜査している。

 調べによると、男は昨年2月と4月ごろ、東京都内に事務所を構えていたヤミ金融店長(37)と従業員の計3人に対し、違法な融資に悪用されることを知りながら、60歳以上の約9000人分の氏名、生年月日、住所、電話番号などの一覧表を入れたフロッピーディスク(FD)2枚を計28万円で売った疑い。

 店長らはデータをもとに、年金生活者に勧誘のダイレクトメールを送りつけて違法な年金担保金融を行って逮捕され、今月10日、東京地裁で出資法違反(高金利)で懲役1年6月—8月、執行猶予3年、罰金140万—30万円の有罪判決を受けた。独立行政法人「福祉医療機構」が行う公的な年金担保融資に申し込ませ、年金証書などを取り上げて融資金をそっくり巻き上げる手口で、被害に遭った高齢者は全国で約250人に上ると見られる。

 名簿屋の男は2002年9月ごろから、店長らに高齢者の名簿を売りさばいており、ヤミ金融の事務所からは、この名簿屋から買ったFD約120枚が押収された。FDには1枚当たり、3000—5000人分の情報が記録されていた。このデータについて名簿屋の男は、「新宿や池袋の同業者から買い、データ1人分あたり10円ほど上乗せして転売した」と供述している。

 高齢者を標的にして金を巻き上げる犯罪は最近、相次いでおり、年金担保金融のほか、孫などを装う「おれおれ詐欺」、生活資金の低利貸し付けを持ちかけて逆に保証料名目で金をだまし取る「保証料詐欺」などがある。高齢者のリストは、こうした犯罪に利用されている可能性が高く、同署は被害拡大の背景に、名簿屋を介したリストの転売があるとみて調べている。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040212-00000301-yom-soci